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第三章


ゲイル達三帝と五皇からの試練でダイダロスを倒すことになったマキナとアリス。



「はぁ勢いで倒すとか言ったけど実際今の俺達でダイダロスとまともに戦えるのか?」


「確かに今まで私達が倒したので一番強かったのって中型種のライデンだしね。」



そんな事を言いながらアリスはライデンの攻撃を完全に見切り、横切りからの縦の振り下ろしであっさり倒していた。


「おいっアリス!お前いつから1人でライデン倒せるようになったんだよ!」


「う~ん分かんない。まぁ強くなったって事だし良いじゃん。それより、いい加減マキナも戦ってよ!もう怪我治ってるでしょ?」



「ああ分かったよ。」


俺は半年前、ライデンを倒せはしたがその戦闘中アリスをかばい瀕死の重傷を負ったのだ。


過去の事を思い出していると再びライデンが目の前に現れた。


俺はアリスとは違い肉体強化系の能力ではなく、超能力系の能力を持っている。


「さてリハビリがてらやってみるか。」


俺の能力は、自分の周囲の時間の流れを操作するというものだ。


ただし一度に操作していられるのは30秒だけだ。



俺はその能力でライデンの時間の流れを通常の2分の1まで遅くして、攻撃を避けながら右手に持っている片手剣で流れるように四肢を切り落とした。



そして時間はまた元の速さに戻った。


「おお、マキナも倒せるじゃん。まぁ私からは速すぎて何したのかよく分かんなかったけど。」



そして2体のライデンを倒した所で遠くの山からダイダロスがこっちに向かって走ってくるのが見えた。



「ダイダロスが来るぞ気をつけろよ!」


「うん、分かってるよ!」



すぐにダイダロスは俺達の所まで来るとアリスと同等かそれ以上の速さで巨大な大槌を振り下ろしてきた。


俺もアリスも振り下ろされる前に回避行動を取り始めていたので当たることはなかった。


とは言え、5mほどもある体から振り下ろされる一撃をくらえばまず助からないだろう。



俺は現在の能力の限界である4分の1まで時間の流れを遅くし、尚且つアリスも通常の速さで動けるように能力の効果範囲を変え発動した。


そしてアリスも能力の限界まで肉体強化をし、ダイダロスの堅い表皮をどうにか斬り裂けるほどのパワーを出せるようになった。


俺もアリスも能力を限界まで酷使しているため長くは保たない。

この30秒で倒せなければ絶望的と言っても過言ではない。



俺はダイダロスの注意を引きつつ片手剣で足の表皮に傷を付けていった。


アリスは俺が付けた傷にめがけて何度も回転しながら水平斬りを繰り返し30秒が経ったと同時くらいにどうにか左足の切断に成功した。


これで奴の動きは封じたも同然。


しかし俺達も、もうほとんど能力は使えない。


能力が使えなければこっちも攻撃がほとんど通らない。



ダイダロスは片足でジャンプしながら逃げていく。


「マズい!山に逃げられたら俺らが圧倒的に不利になる。」


なぜならあの山はヤツらの巣窟のようなものだからだ。


「うん、でも当分は能力使えないよ?」



そこで俺達は背後から奴の右足に執拗に剣で斬りつけこちらに注意を向けさせようとした。


案の定奴の注意はこちらに向き、動きを止めることに成功した。


後はどうにかして右足を切り落とすだけだ。


「能力が最低限使えるようになるまで多分あと5分程だ。」



それまでこらえなければ。


そんな事を考えている間も奴の大槌は振り下ろされ続け、避けるので精一杯だ。


俺もアリスもあと何発避けられるか分からない。


俺は一か八か腰に差しているスローイングダガーを一本抜き奴の大槌をかわしてすぐに目に向けて投げた。



ダガーは目には当たらなかったが奴はバランスを崩し倒れた。


すかさずアリスが奴の上に飛び乗り大剣で目を潰した。


奴は平衡感覚を失い片足で立つことが出来なくなった。


そのおかげで時間を稼げた俺達は最低限能力が使える程度まで回復した。


そして最初と同じ手順で奴の首を落とし、見事ダイダロスを倒すことが出来た。


俺達はダイダロスの首を持って本部へと帰った。




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