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Lira.  作者: 闇紗華
1章 On truth and its point …
4/12

僕らの始まり~指輪の秘密②~

闇紗華です!この作品を読んでくださり、ありがとうございます☆

それでは、今回も楽しんで下さい♪

 廃墟になった田倉恵の家は、ボロくて今にも崩れてしまいそうな感じがした。すると、Liraはなんのためらいもなく家の敷地に足を踏み入れた。

「まだ、田倉恵の気配が残っているね。」

死んだ人の気配が残っているなんて、実にオカルトじみた話だ。彼女は、腐敗した柱を触りながら歩いていた。すると、Liraはいきなり足を止めた。僕は驚いて前を見た。目の前には小さな扉があった。扉は開きかけていて、少しでも近づけば中から何かが飛び出してきそうだった。僕は少し恐かったが、Liraは楽しそうにニヤニヤと鋭い笑みを浮かべながら扉を開いた。僕は恐怖のあまり目を閉じた。

「どうやら、裏口のようだ。」

彼女の言葉を聞いて僕はゆっくり目を開いた。すると、扉の先には螺旋階段のように、下までずっと続く階段があった。Liraは歩いて階段を下りて行くが、僕は恐怖で足が竦んでしまい、階段を下りれない。

「麗、早く来い!」

裏口の前で止まっている僕を見たLiraは、突然笑いだした。

「ハハハハッ…もしかして、恐いのかい?ならそこでいつまでも待ってるといいさ。」

彼女はそれだけ言うと、また歩きだした。僕はムカついたが、仕方ないと彼女の後を追いかけた。



 永遠と階段を下りていると途中で扉が閉まる音が聞こえた。驚いて振り向いたが、扉は開いているようで、風が吹き込んでいた。

「気にしすぎか…」

僕は前を向き、また歩いた。目の前には彼女の背中だけが見える。会話もない中で歩くのは少し恐い。僕がそう思っていると、いつのまにか長い階段はおわっていた。そして、僕らの目の前には薄暗い紅色の空間が広がる。外は雨で、空には雲がかかっていたため、窓からの光も少ない。そんな中、目に入ったのは、紅色の絨毯、紅色のソファー、紅色の花瓶。部屋のいたるところが紅色で統一されていた。こんなところにきて、紅色と云うと赤に連想され、やはり血の色しか想像できない。僕がぼーっと佇んでいると、ようやく彼女の口が開いた。

「紅色だからって、変な事を考えるんじゃないよ!紅色は昔から魔除けの色という意味があるんだ。その年で建物とかに使われているのを見た事がないのかい?」

それとこれとは関係がないと思う。僕は言いたかったが我慢した。こんなところで、彼女の機嫌を悪くしたら大変だ。

「まあ、何も言わないという事は、お前さんはタダの馬鹿にしかすぎない。ということか…」

本当に腹が立つ。ムカつく…


………あれ?


そういえば、自分は何で彼女と一緒にいるんだろう…


嫌いなはずなのに…


どうしてだろう…


今思うと、彼女との付き合いは思ったより長かった。でも、自分は彼女が嫌いなのだ。


 僕が1人悩んでいると、彼女の声が広い部屋に響いた。

「無駄なことを考える暇があったら、仕事をしろ…」

気がつくと彼女はこの部屋の調査を終わらせていたらしく、僕に少し不機嫌そうな態度をしていた。


『Lira』次回もお楽しみに!


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