第24話 最後の力
女神の体の外側。
光の空間が大きく揺れていた。
魔族の王ギルガウス。
その体が変化していく。
黒い翼が広がる。
巨大な角。
闇のエネルギーが嵐のように吹き荒れる。
リアが息をのんだ。
「これが……本当の姿」
王がゆっくり笑う。
「そうだ」
「これが魔族の王の力」
次の瞬間。
王が消えた。
「速い!」
気づいたときにはもう目の前だった。
黒い拳が振り下ろされる。
ドォォン!!
俺は念力で防ぐ。
でも衝撃が強すぎる。
ロボットが大きく後ろへ吹き飛ばされた。
「ぐっ……!」
リアが叫ぶ。
「セロ!」
王は空中で止まり、こちらを見る。
「まだ終わらん」
闇のエネルギーが巨大な球になる。
「すべて消してやる」
そのとき。
女神の光がまた広がった。
やさしい光。
宇宙のように大きい。
リアの体がさらに輝く。
「セロ!」
リアが俺を見る。
「一緒に!」
俺はうなずいた。
念力を最大まで広げる。
今まで感じたことのない力。
宇宙の流れ。
星の重力。
全部がつながる。
リアは手を前に出した。
巨大な魔法陣が広がる。
召喚獣が再び現れる。
今度はさらに巨大だった。
まるで星の守護者。
リアが叫ぶ。
「女神の光!」
俺も拳を握る。
念力を一点に集中する。
「行くぞ!」
召喚獣が王へ突進する。
同時に。
俺の念力が空間を押し出す。
光と力が一つになる。
リアが叫んだ。
「今!」
俺も叫ぶ。
「これで終わりだ!」
巨大な光の衝撃が王へぶつかった。
ドォォォォォン!!
空間が真っ白になる。
女神の光が宇宙のように広がる。
しばらく何も見えなかった。
やがて。
光が少しずつ消えていく。
俺はゆっくり前を見る。
そこには
崩れ落ちる黒い影があった。
魔族の王ギルガウス。
王はゆっくり倒れる。
「……まさか」
弱い声だった。
「人間に……」
体が崩れていく。
闇が消えていく。
そして王は最後に言った。
「だが」
「宇宙は……また生まれる」
その言葉を残して。
王の体は光の中に消えた。
宇宙の外の空間が静かになる。
リアが小さく言った。
「終わった……?」
俺は遠くを見る。
女神の光がやさしく広がっていた。
第24話 終わり




