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なろう風説明系タイトルへの反抗

 エッセイははじめてです。

 さて、このエッセイの主題はそのままタイトルのとおり、なろうで多見される、「タイトルにその小説の概略があって、だいたいどんな話なのかが分かりやすい小説タイトル」に対して自分は真っ向から逆張りしますという話です。


 まずは自分が過去に書いた三作(連載中含む)をご覧ください。


「BARBAROI -鬼方の戦士は八徳を嗤う-」

「春秋異聞」

「大鳥のかげ」


 御覧のとおりでございます。タイトルだけではジャンルすら判然としません。ちなみに上から説明していきますと、なろう区分でのジャンルですと、ローファンタジー、歴史、歴史でございます。

 なろう系タイトル(正式名称はあるのかもしりませんが、無知なためここでは以下こう呼称させていただきます)というのはタイトルがあらすじの役割を担っており、それを見るとある程度の小説の内容が分かり、タイトル回収をしつつ物語を展開していく――という形だと認識しています。


 素朴なタイトルというのは、いわばストロングスタイル、横綱相撲、強者にのみ許された特権なのです。そういう形式にしないと読まれにくいという傾向は間違いなくあると思っているので。

 分かりやすさ、伝わりやすさ、インパクトが大事だというのは重々承知しております。決してこういったなろう系タイトルを否定しているわけでもありません。

 たとえば今からラーメンを食べるとなった時に、「ラーメン屋〇〇軒」とだけ書かれた屋号の店よりも、「横浜家系〇〇」とか「背脂醤油○〇」みたいな屋号の店がある店のほうを選ぶのが人間の心理というものでしょう。


 上記の自作についても、敢えてそういうタイトルをつけるのであれば、


「美人クラスメイトをストーカーから護衛することになった僕、何故か中国の蛮族たちの争いに巻き込まれることになりました」

「蛮族に乗っ取られた王朝の第四王子は、野生の豪傑とともに捲土重来を狙います」

「二代目はつらいよ~偉大な覇者の後継として春秋の乱世を渡っていかなければ~」


 みたいな感じになります。当然ながらなろう系タイトルにも巧拙はあり、自分はド下手ではありますが、本来のタイトルよりはまだ中身が想像しやすいものになってはいるかなと。

 ではなぜそういうタイトルをつけないのか。

 理由はいたってシンプルです。


 そういうタイトルが!! カッコいいと!! 思っているからです!!


 引き算の美学みたいなタイトルが好きなんですよ。素朴、シンプル、簡潔、ど真ん中ストレートなタイトルへの憧憬を捨てられないんです。

 それでも、大成する人は大成するでしょう。問題なのは自分のような、ストロングスタイルへの憧れを諦められないけれど、承認欲求だけは人並みにあるような凡人の場合です。

 どちらかを捨てられれば楽になると頭では分かっていますが、どちらも捨てられません。

 今の自分はかなり、やせ我慢しながら投稿を続けている状態です。それでも自分の創作の根底にあるのは、「自分が読みたい物語は自分にしか書けない」で、その「読みたい物語」の中には「タイトルのカッコよさ(自分基準)」もあるがために、このやせ我慢を続けています。


 ですが、所詮自分は誰かにお金もらって物書きしてるわけではありません。なので、心が折れるまでこのやせ我慢を続けていこうかと思います。別に誰が迷惑するでも損するでもなく、ただ自分が苦しいだけと思えば気楽なものです。

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― 新着の感想 ―
拝読いたしました。 そうなんだよねぇ…となりましてコメントを失礼いたします。 私も正直、短いタイトルの方が好きなのです…というより説明文のようなタイトルが得意ではありません。 それでもどなたかの目に留…
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