蜂蜜少女
お題『ハニー』
私は今現在、近年経済発展を遂げた我が本国のため東の忌々しき国へスパイ活動を行っている。
先日、2次大戦後に急激に力をつけ今や実権を握るまでに成長した日本一の華族、四大公爵家の紅葉宮家の三男坊を捕まえたのだが、公安にバレたのか巫山戯た法律と共に彼は連れていかれてしまった。
どちらにせよ、甘やかされて育てられたであろう彼はろくな情報も持っておらず、これ以上捕まえ続けても意味はないだろう。
そう切りかえて、次のターゲットを探すために街を歩いているときだった。
「はちみーはちみーはちみー、はちーみーをなめーると〜♪」
奇妙な歌を歌いながらものすごく可愛らしい少女が道路を走っていった。
私は彼女に一目惚れし、連絡先だけでももらう口実をつくろうと彼女をつけることにした。
幸い、スパイになるための訓練で身につけた尾行術によってつけていることがバレることはない。
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あの後、2ヶ月の期間でいろいろあった私たちは、意気投合し、2人で一緒に暮らし始めることになった。
本国からの指令を忘れた私は朝早く起きて、彼女の寝顔を眺めてから味噌汁を作り、2人で穏やかな時間を過ごし、一緒にお風呂に入って寝るといった幸せな毎日を送っている。
この時の私は思いもしなかった、彼女が日本のスパイだったなんて…