僕と君の1cmの恋
お題は1cmです
僕の名前は紅葉宮羅莉男、将来BIGになる予定の男さ。最近僕には可愛らしい彼女ができ、今日はその彼女の千針崎炉利子との初デートだ。
普段は朝には起きないが、今日は張り切って目覚まし時計をいっぱい用意し、朝起きることに成功した。
家族には働けカスなどと言われ馬鹿にされているが、僕はこう見えてもインテリだ。
中学で周りが馬鹿すぎて自分とはレベルが違うと感じ、高校には通わなかった僕だが、ニュースはよく見る。
今日は普段は見ない朝のニュース番組を見てみよう。
それでは次のニュースです
~~男女1cm接触禁止法可決~~
「いや〜すごい法律が可決されましたねぇ〜」
ろくに知識もなさそうなタレントたちが話し出す。僕はその適度に情報が操作されていそうなテレビ番組を見ながら、デートの支度を始める。
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「きょ、今日もろ、ろりこちゃん、ちち、ちいさくて可愛いね」
「こんにちは!らりおくん!きょうはどこにつれていってくれるの?」
僕は待ち合わせ場所で待っていた彼女と落ち合う。そうなんだ僕の彼女は小さくて可愛い。それに少し舌足らずなところにぴょこぴょこはねるついんてーるも可愛い。
そんな彼女を抱きしめたくなるが今朝の男女1cm接触禁止法を思い出し留まる。警察署にデートはいやだ。
今日はカップルの多いことで有名な遊園地に行く予定だ。彼女と電車に乗り、遊園地の最寄りで降りる。
「きのうね?がっこうでひきざんしたらせんせいにほめられた!!」
嬉しそうに近況報告をしてくる彼女を眺めながら、遊園地に入場するとそこは地獄が広がっていた。
そこは男女1cm接触禁止法に引っかかかったらしきカップルを追いかける警官、とそれに野次を飛ばす非リアで溢れかえっていた。
彼女とメリーゴーランドに乗り、お腹も空いてきたので昼ごはんを食べる店に入る。炉利子ちゃんが食べたがったハンバーグランチを2人で頼んだ。それにしても店内にまで警官はいて雰囲気が崩れるからやめて欲しいなぁ〜と思いながら
「ろ、ろりこちゃんあ〜ん♡」「らりおくんもあ〜ん」
と2人で接触しないようにイチャイチャしながらランチを楽しんでいると
「君、ちょっと署までいいかな?」
そう言って警官に僕は腕を掴まれる。
「なんで?!僕は接触なんてしてないじゃないか」
「それじゃなくて青少年保護育成条例にひっかかるかもしれないし、強姦罪なんかも有り得るかもしれない。警察としては見逃せない。」
そう言われ、僕は引きずられながら警察署まで連れていかれた…