チキンなオタクやろーの青春の楽しみ方
俺、いつからあいつのこと好きなんだろう?
気づいたらって感じだった。
別にめっちゃかわいいわけではない。でも彼女はいつも笑顔で、誰にでも気さくに話しかける。暇があれば1人でラノベ読んでる俺なんかとも話してくれる。多分話す女子はあと3人いるかいないかぐらいかな?きっとこれが原因。女子への免疫0!
でも、彼女には多分好きなやつがいる。彼も彼女が多分好きだ。しかも彼は文武両道でしかも身長高いし話すのうまいしイケメンだし、良いやつだし。文武両方破綻してて低身長短足で太ってるオタクの俺には…付け入る隙がない。
どうせ無理なら告るとかいうのたまに聞くけどさ、無理だから。そんなの自己満足でしかないしその後周りの空気悪くないでしょ。だからさ、俺はこう決めた。彼女と彼の恋を見届ける。最善の形になればそれで良い。もしも上手くいかなかったら、どっちも慰めてやろう。すごいチキンな選択。
でもさ、こういうやつたくさんいるだろう?好きなやつの恋を何も言わずに見守る俺かっけーみたいなやつ。結局こっちだって自分に嘘ついてるだけなんだよな。そして大人になってたまに思い出して恥ずくて身悶えする。それでいいんだよ。ぶつかって傷付くくらいならその恋がホントに宝物ならそうやって逃げればいい。青春にたった1つでも綺麗なままの思い出があった方がいい。
それはさきっとこの先ずっと手に入らないから。大人になっちゃったらきっと手に入らなくなるかけがえのない飾り物の恋。きっとそれを握ってればどんなに苦しいことがあっても恥ずかしくて笑えるから。
だからさ、俺は絶対に届かないし、届けちゃいけないこの想いを全力で楽しむことにしたんだ。それがオタクの俺には1番あってる。
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