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非モテ集団の筆頭である俺が美少女と付き合い始めました  作者: 鳩胸 ぽっぽ
ようこそフランスからの転入生さん
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一歩踏み出せ

 翌日の学校で俺らは先生に呼び出しを食らった。

 もちろん、昨日のことはただで済むはずもない。お店にも十分迷惑をかけた。あとで空が謝りに行くらしい。


 で、俺らは反省文を書かされていた。

 俺何もしてないんだが。


 「なんで俺まで……」

 「お前が止めなかったからだとよ」

 「理不尽な理由じゃねえか……」


 何それ理不尽。それに、俺の知らないところでやってたから止めるもくそもないんだが。


 くそ。放課後の教室で五人反省文とか。

 欠かされているのは猫又さん、空、隆、光、俺。一緒に来た百瀬さんには何のお咎めもないのに俺にはあるってなんだか理不尽すぎて萎えそう。


 「お前らも店に迷惑をかけるなよ……。俺抜きでやろうとしたのはまあ、褒めたいがそれも怒るぞ。俺を抜きにすんな。勘違いして落ち込んでいたわ」

 「申し訳ないでござる……」

 「負担かなーって思ったんす。だから負担をかけないよう俺らだけでやろうと」

 「こう反省文かかされるほうが負担だよ」


 何を反省すればいいのだろう。

 俺の監督不行き届きってことですよね。ということは俺は止められなくて吸いませんでしたとか書いとけばいいのか?

 というか、何書けばいいんだよ。


 「オー、やってますネェ」

 「ヴァレンタイン氏。待ってたでござるか?」

 「待ってたデス! この人ガ!」


 と、無理やり引っ張ってきたのは恭一郎だった。

 ……なぜ待ってたんだろう。








 隆たちが先生に呼び出しを食らっていた。

 どうやら昨日なにかしたらしく、反省文を片手に返ってきた。そして、隆たちは反省文を放課後に書くといった。

 ……その時がチャンスだ。謝ろう。


 放課後。俺は教室の前にいる。

 緊張してきた。あいつらに謝るだけなのになぜ緊張しているんだ。俺はなぜあいつらに会うのが怖いんだろう。


 あんなこと言っておいて、ぬけぬけと戻ってくるのはいささか自分勝手すぎる。まるであいつらとの関係はそんなものだといわんばかりだ。

 だからこそ、俺は怖いのかもしれない。


 わかってもらえるか怖い。許してもらえそうで怖い。

 久太たちは多分、俺のことを許すだろう。これは前も言ったか。


 だからこそ怖いのだ。温情をかけ、罰を与えないことが。


 俺が悪いのに、あいつらが悪いと思っていそうで。

 人間、不安に思うととことん不安になるのだろうか。


 立ち止まってしまった。離すタイミングがつかめない。俺はどのタイミングで謝ればいいのだろう。

 その時だった。ヴァレンタインが廊下の向こうからかけてくる姿が見える。その様子はなにかウキウキしてるような感じで。

 まあ、隆と付き合っているからな。楽しみなのだろう。

 俺にはこんな彼女、いないけど。


 本当に、まだ嫉妬はしている。だけど、あいつらとも一緒にいたい。


 だからこそ、一歩踏み出せよ!


 「……よしっ」


 俺は行こうと足を踏み出す。


 「なにしてるデスか?」

 

 ヴァレンタインが声をかけてきた。


 「いや、ちょっとあいつらに用事があって待ってたんだ」

 「そうなんデスか! 私もお宅を待っていたんデス! 待ちきれなくなったのでキマシタ! あなたも中に入りまショウ!」


 と、強引に腕を引っ張られた。

 ちょ、心の準備が……。

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イラストレーターとユートゥーバー 新しいラブコメ小説を投稿してみました。是非とも読んでみてください。
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