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非モテ集団の筆頭である俺が美少女と付き合い始めました  作者: 鳩胸 ぽっぽ
ようこそフランスからの転入生さん
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リーダーなしでもいける?非モテ集団

 「作戦は順調か? コード光」

 「もちろんっす。久太には悪いけどここは俺らの力を見せつけるんす!」


 二人は恭一郎の後をつけていた。

 隆と光だ。この二人が考えたのは、いつも久太に頼り切りなような気がしたので、今度こそは二人きりの力で恭一郎を取り戻すということだった。

 久太の悩みも知らず。いい身分である。


 「恭一郎氏はケオに入ったでござる!」

 「了解。俺がいくっすよ」


 光がそそくさと中に入っていく。

 はたから見れば不審者そのものである。


 中に入った光は標的きょういちろうを見逃さないように見える位置に移動する。店員からは不審な目で見られているのは気にしていない。

 だけど、店員はほうっておくわけがなかった。


 「あのー、お客様。なにをしているのですか?」

 「尾行っす」

 「あのー、そういうの店内でやられるのは他のお客様の迷惑となられますので……」

 「いえいえ、これは重要な仕事で。あ、標的が消えた!?」

 「お客様! 走らないでください!」

 

 光は走る。

 だが、最終的にケオから追い出されてしまった。つまみだされた光は店内に入ろうとするも店員に見つかりまた外に連れ出される。


 諦めて、隆の元に向かった。


 「すんませんっす。ミッションは達成できなかったっす」

 「くそ。ここで店員という障害物がでるのでござるか。予想外でござる」


 こいつらは基本的にバカである。

 バカがバカなりの脳を使ったらこういう風になった。久太はこういう時に作戦を立て、命令を出す。その指令に従っていれば楽に解決できたのだが。

 久太の力を借りないからこうなるのだ。


 「店の中に入れないのだったら仕方ないでござる。恭一郎氏がでてくるまでここで待機を……」

 「あれ? 隆くん?」


 急に声が聞こえたので隆たちは振り向くと、そこにはレジ袋をひっさげたタマと、黒塗りの高級車から降りている最中の空がいた。


 「奇遇でござるね。お二人は何してるのでござる?」

 「私はちょっとお父さんの手伝いでね。ゲームの売り上げとか、店側からの改善点を聞きに来たんだ」

 「タマはお使い!」


 びしっと決めている空の姿。

 思わず二人は見惚れていた。普段見ている制服姿ではなく、びしっと決まったレディースのスーツ。もはや女社長と呼べるまでの貫禄がある。


 「で、なにしてるの?」

 「ちょっとした尾行でござる」

 「誰をにゃ?」

 「恭一郎氏でござる」

 「おお! 友達を尾行とは面白そうなことしてるにゃ! タマもやる! 西園寺ちゃんもやるよねっ!」

 「え? 私は仕事が……。って引っ張らないで! わかったから!」


 タマがそれにのっかった。遊びだと思っているらしい。






 そして、二人は店内にはいった。

 タマが素早く恭一郎を見つけて隠れる。店員はこの時思ったのは

 (またか……)

 という思いだった。


 「うぅ……。私お仕事早く済ませたいのに……」

 「さーっきからずーっとゲーム眺めてる……」


 恥じらいながら隠れる空とつまんなさそうにあくびをするタマ。

 また、店員が声をかける。


 「お客様方。失礼ですがなにをなさっておられで?」

 「尾行にゃ!」

 「その、そのような行為は他のお客様のご迷惑となるので……」

 「迷惑にならないよう気を付けるのでやりますにゃ」

 「そういう問題ではないのです! でていってください!」


 店員は二人を追い出した。

 その時、空は思い出す。


 「って私追い出されちゃダメ! 店長さんと話さないといけないのにっ」


 と、空はまた中に入っていく。

 それをまた挑戦するのかと受け取ったタマも中にはいっていって、また、追い出される始末となった。隆と光も頑張れと応援していた。


 そして、また追い出される。


 びしっと決めていた空はどこか疲れ果てた顔をしていた。

 そして、空は言う。


 「猫又さん。もう、ついてこないで」


 と。仕事が終わらないからと付け足して中にはいっていった。










前話までシリアスっぽかったのにな…。どうしてこうなった。

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イラストレーターとユートゥーバー 新しいラブコメ小説を投稿してみました。是非とも読んでみてください。
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