本当の終わり+キャラ紹介
「助かったでござる!」
勝ったのは俺だった。
結構な僅差。俺も、本宮も本気で喧嘩した。痛い。超痛い。頬が、痛い。体が痛い。
無理なんてするもんじゃない。喧嘩、俺弱いんだよ。
「今日目覚めたらここにいたからびびった……」
「挙句に縛られてるんすよね」
そらそうだろう。
家から出て攫われたらここまでくる時間はない。きっと昨日のうちに攫っていった。それはもはや犯罪であり、俺は、こいつを警察に突き出す。慈悲なんてものはない。
「とりあえず、さんきゅ。助かった」
「ったく、こんな危険なこと、起こるなんて日本も安全とは言えないでござるな」
「そうだな。……で」
俺らは隆たちを見る。
「帰り、どうする?」
俺は笑顔で問いかけた。
ヒッチハイクしていく。そういう決断にはならなかった。
だってさ、四人だぜ?四人一緒に乗れる車なんて限られてるだろ。
というわけで、光のお母さんが迎えに来てくれたのだ。
光のお母さんも慌てていたそうだ。起こしに向かったら光がいなくなっていた。それで焦ったらしい。
で、警察に届けようとした矢先、俺らが電話した。
「焦ったわよー。光のお友だちも巻き込まれていたのね」
「うす」
「はい」
隆と光は肩を寄せて寝ていた。
恭一郎と俺は目が冴えていたので、起きてることにした。
バスの中で見た景色が、今目の前にまた広がっている。ただ、行くときよりは楽しめたと思う。
ただ、金が、飛んだという悲しさはある。本宮はそこをついてきたか。庶民と俺を卑下していたからだろう。多分金がないと予測した。
これは…つらい。金は、あと六百円くらいしかないのだ。
……ほんと、本宮は余計なことをしてくれた。
キャラ紹介
・本宮 祥太郎
空の幼馴染。思い込みが深く、一旦思い込むとなかなか考えを変えようとしない頑固者。
信じるものはとことん信じ、その信じたものを守るためだったら手段、方法は選ばない。頭も切れ、とても用心深く、体術も得意である。
最近短くてすいません




