表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/291

クリスマスには災難がやってくる?①

目の前には空と空の父親と会長と会長の父親らしい人と、スーツを着込んだたくさんの人がいる。

クリスマスとなった。本日はキリストの生誕祭である。あれ?クリスマスにキリスト生まれたんだっけ?


というか、一つ言おう。

今日は空とのデートの予定だったはずだ。なのに、なんで知らない人がいる!?


というか、なんでパーティ開いてんの?クリスマスパーティ開かれるなんて聞いてないけど!


「此度は私が開くクリスマスパーティに来ていただいて申し訳ない。佳子と空の頼みでクリスマスパーティを開くことになった」


とのことだった。

俺は空をじっと見つめると、空は目をそらした。確信犯か……。

デートの気持ちで来たんだけどな。それはちょっとひどいですよ。


「こほん。もとい、うちの娘と久太くんのお付き合い記念パーティでもある。主賓は久太くんに空だ。是非とも楽しんでくれたまえ。では、かんぱーい!」

「「「「「かんぱーい!!」」」」」


ということで、説明をすると民天堂のクリスマスパーティに招待されたのである。

場所は俺らのことも考えて北海道で行われた。


というか、俺、場違いすぎるだろ。


「副委員長。今は小鳥遊か。小鳥遊。せっかくのパーティだ。楽しむのだぞ」

「あ、はい」

「それに私に堅苦しくなくてもいい。空の親しい人は私とも親しい人と同じだからな。佳子と呼び捨てで構わない」

「え?いや、それは」

「なんだ?私を呼び捨てしたくないのか?」


いやいや。あなたは先輩ですし。

先輩には敬語は当たり前です。あと、なんとなく俺は呼びたくない。空だけ名前を呼び捨てにしたいという自分勝手な理由もある。


だからこそ、名字を呼び捨てにはしても名前は呼び捨てにはできるだけしない。

まあ、佳は呼び捨てで呼んでるが……。今更な話でもあるけど。


「はい。まあ、自分勝手な理由なんですけど」

「ふむ。やはり空への愛は本物のようだな。悪かった」

「あ、はい」


やっぱり試してたんですね。


「で、空。この話聞いてないんだけど……」

「ご、ごめん。話したら来てくれないかと思って」

「……まあ、たしかに拒否するかも」


こういったパーティには出たくないからな。多分知ってたら拒否していたと思う。

……俺を参加させるために黙ってたのか。俺のことわかった上で……。うーん。嬉しいけど嬉しくないこの複雑な気持ち。


「だから……。ごめん。本当に嫌ならごめんね。な、なんでもするから許してくれない、かな?」


な、なんでも?

おっと。揺らぎかけた。


「い、いや。別に怒ってないし空となら嫌じゃない。だからそんな悲しい顔すんな」


嫌じゃないと言うと顔を明るくした。


「そ、そう。なら、よかった」

「ごめんな。まあ、俺も楽しむから」


俺は会場の料理を手に取り、口に運んでいく。

あ、この料理うまっ。






クリスマスパーティも過ぎていく。

会場は酒で酔った大人たちで溢れかえっていた。絡み酒の人もいて、俺らに付き合い始めとかたくさん聞いてくる。


「北海道は食べ物美味しくていいところだねえ。日本のまほろばといっても…ひっく」


北海道の素晴らしさを語る人や。


「今の政治はダメだね。まだ女性に格差があるのよ。ダメダメ。これじゃあたしが首相やったほうがいい」


政治について語る人もいる。

会場にいる大人は全員ベロベロに酔っている。いや、会場全体とはいわないが大体酔っている。


相当飲んでる酒アルコールきついのか?


「あの、そういうのはごめんなさい」


空も応対で大変らしい。

空は笑顔で接し、みんなに笑顔を振りまいていた。


その空の笑顔が、少し緩む。ふぅ、とため息をついてまた、接しはじめた。

こういう酔っ払いの対応をしなきゃならないのは辛い。パーティを楽しむどころではない。


「空。お疲れ」

「久太くんもお疲れ様。疲れるね……」

「酔っ払いだからな」

「お酒くさいしなんか気持ち悪くなって来た」

「……じゃ、一回外出ようか」


俺は席から立ち上がり、空を連れて出て行こうとした。

すると、そのときどこかから声が聞こえる。


「おーい!空た〜ん!」


と、どこかから男の子の声が聞こえる。

その声を聞いた瞬間空の顔が驚くほど色を失った。

というか、空たん?


「あ、やっぱ空たんだ!お久しぶり!5年ぶりかな?」


と、イケメンがやってきた。

誰だこいつ。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イラストレーターとユートゥーバー 新しいラブコメ小説を投稿してみました。是非とも読んでみてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ