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フィニッシュ・ド・修学旅行+キャラ紹介

そんな事件がありながらも、俺らは無事に故郷(ふるさと)である北海道に戻ってきた。


「ただいま!北海道!」


学校前でバスから降りる。

疲れた。三泊四日の修学旅行。無事に…とまでは行かないが命の危険はなく無事生還。


それより腹超痛い。


「荷物各自下ろすこと。そして、それが終わったら解散だ」


先生は疲れているのか元気がなかった。

いつものような覇気がなく、消沈としている。まあ、俺も疲れた。

修学旅行。俺はまあ、あんなことがあって、今でも十分痛いと感じられるほどの怪我も負ったのだ。


あれで疲れないわけがない。あの後は怪我のおかげで楽しむことはできなかった。


そして、一つ学んだことがある。


恋というのは、良い意味でも、悪い意味でも人を変えるということだ。

俺も多分、恋をして変わった。その気持ちをまだ、空には伝えていない。


空から好きとは伝えられたが、俺の方から好きとは言えていないことに気付かされたのだった。


だから、俺は決意する。


「空」


疲弊しきった様子の空に声をかける。

空は優しい。疲れていても、態度を変えることはなかった。俺はそこも好きなのかもしれない。


「なに?」


俺の方を見てくる空。

こう、改まると恥ずかしいのもある。それに、こんな周りの目があって恥ずかしい。だが、ここで逃げはしない。

俺だって伝えるのだ。俺の気持ちを。


溜め込むのは良くない。それは皮肉にも浜田から教わった。


自分の思いを溜め込みすぎるとああなる。反面教師として考えることにした。


「空」

「うん」


秋の颯爽とした風が吹き付ける。

それはまるで、俺を後押ししているように感じられた。やはり、神は空を愛して、俺を応援しているらしい。


「好きです。俺とこれからも付き合ってください」


その時、風が大きく吹いた。

空は目を見開き、そして、差し出した俺の手を両手で力強く握ってくる。

そして、俺の方を見て、微笑んだ。


「うんっ!これからも、よろしくお願いします!」


俺の彼女。俺の恋人は、いつにも増して可愛く見えた。


そして、空はみんなの方を向く。


「久太くんは渡さないからね!」


と、聞こえるように叫んでいた。

その宣言は、少しどころか、とても嬉しかった。俺もそれに倣い、叫ぶ。

それは牽制のつもりもあった。


「俺も、空は渡さない。手を出したら許さない」


自分の気持ちに素直でいたい。

今は本気でそう思えた。









キャラ紹介


・妹尾 祐介(ゆうすけ)

久太のクラスメイト。クラスメイトとの壮絶なじゃんけん大会を勝ち抜き、久太たちと班が同じになる。

最初は小鳥遊を目の敵にしていたが生徒会長である佳子に諭され改心。その後は仲良くなろうと心がける。



・浜田 彰利(あきとし)

久太のクラスメイト。妹尾と同じようにじゃんけん大会を勝ち抜き班員となる。

空を奪った久太に恨みを抱え、殺そうとした本人。妹尾曰く、精神がおかしい。気に入らない奴は排除する。そして、恨みがある人間には容赦はせず、殺そうとする。





山下 輝之

西園寺 空ファンクラブの名誉会員(本人の許諾なし)







修学旅行終わり、これからは冬編かなあ。

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イラストレーターとユートゥーバー 新しいラブコメ小説を投稿してみました。是非とも読んでみてください。
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