文化祭の終わり+キャラ紹介
学校祭二日目も難なく終わる。
そして、今は西園寺家が経営するホテルの大広間を借りて、俺たちのクラスの打ち上げが始まった。もちろん、俺は参加はしない予定だったが、西園寺さんに頼まれてきたのだった。
不参加なのは小寄、隆、恭一郎、光、百瀬さん。
俺と仲がいい人は西園寺さんと猫又さん以外いない。その猫又さんと西園寺さんは俺のそばにいる。なぜって? なんか囲まれてる。
「猫又さん? その、あまり私の前で久太くんに撫でること要求しないでほしいんだけど……」
「最近撫でてもらってない。タマは撫でてもらいたいにゃん!」
笑顔で頭を差し出す猫又さん。隣には引き攣った笑顔の西園寺さん。
ど、どうすればいいんだ? 俺こういうときどうすればいいのだろう。
「おい、ハーレムだぞ小鳥遊の野郎」
「くう。俺もイケメンになりてえ」
「西園寺さんだけじゃ飽き足らず猫又さんにも手を出しやがってる。これはもう、殺すしかねえなあ」
「俺だって猫又さんの頭撫でてえよお!」
「殺す殺す殺す殺す殺す……」
クラスの男子共の嫉妬がすごい。
というか一人病んでるよ。殺すしか言ってなくて怖いんですが。どれだけ俺殺したいんだよ。怖えよマジで。
俺は男子には目を向けず、ただ無心に料理を口に運ぶ。
「……撫でて?」
「ぶふっ」
上目遣いは卑怯だぞ!
や、やばい。撫でたい。上目遣いで頼まれたら撫でたくなっちゃうじゃないか小悪魔め。わざとか。わざとなのか?
俺は無意識に手が伸びていた。
「いてっ」
その手を西園寺さんが叩き落とす。
「久太くんは彼女の目の前で他の女の子の頭撫でるんだ」
「あ、いや、これは無意識でというか」
「ふぅん。久太くんは私じゃ不満なの?」
「そ、そんなわけないよ」
「じゃあいつもなんで苗字にさん付けなのかな」
「あ、それは俺が女の子と話し慣れてなくて、さん付けで呼ぶんだよ」
これはほんと。今までモテなかったんだぞ。女子と話したことなんて皆無に等しい。
流石に初対面じゃさん付けはしますよ。
「ふうん。そうなんだ」
「そうだよ。西園寺さんも名前で呼んでほしかったら呼ぶよ?」
「……じゃあ空って呼んでよ」
「わかったよ。空」
俺はまた料理に手をつける。
ビュッフェ形式だから食べ終わったらまた取りに行く。豪華な料理が西園寺さんが無償で提供してくれている。
ああ、美味い。
「ねえ、早く撫でてよっ♪」
「……断る」
「にゃにゃ!? ケチぃ!」
「ケチで結構だよ。あ、このフライドポテト美味いな」
俺の好物はフライドポテトに決まるかもしれない。
「そういや、これが終わったらすぐに修学旅行だね」
「そうだな」
「6人一班だよね。久太くんと私と……。あの非モテ集団から二人入れて、あと女子二人」
「あ、一人あぶれるのか」
「あ」
隆、恭一郎、光。男子は三人と決まっているからなあ。
誰かほかの班にいかなきゃいけないのか。
「ど、どうする?」
「どうしようかねえ」
俺らの班はどうしようか。
キャラクター紹介
・百瀬 望
久太のクラスメイト。肌が黒く、おっぱいが大きい。スカート履いていてもあぐらをかき、パンツをいつも見せている。恥じらいはなく、むしろ見てくる男子には挑戦的な態度をとる。
優しく、落ち込んでるやつがいたら励ます。腕っぷしが強く、中学時代は不良だった過去を持つ。
尚、恥じらうポイントもある。
・長瀬 小寄
非モテ集団に加盟したクラスメイト。
口数が少なく、そのせいか友達がいない。久太のことが好きで文化祭実行委員会に立候補したが仕事は自分の分しかやらない。好きなものには黙って打ち込んで極める。
少々天然なところがある。
尚、口数が少ないのはコミュ障
・絹瀬 竜太郎
違うクラスの久太のフレンズ。
学校でも有名なイケメンで女子からは黄色い声援がおくられる。少々ナルシストも入っており、自分はカッコイイとわかっていて、日々かっこよさの鍛錬は欠かさない。
尚、久太のほうがイケメンである。
・宮古 春
光の幼馴染。
空まではいかないものの美少女。乙女ゲームの主人公体質を持つが乙女ゲームとは何の関係もない。
光が好きであるが、それを隠し、いつものようにふるまっているせいか光には好意を気づいてもらえない。よく竜太郎に恋愛相談をしている。
尚、光には好意を示している。気づいてもらえないだけで。
・四之宮 佳子
空の幼馴染。
空たちの一個上の先輩で生徒会長を請け負っている。カリスマ性があり、リーダーシップにたけている。
西園寺父からの信頼も厚く、監視役を頼まれるほど。
空と久太の恋には応援的。
尚、完璧すぎる。
文化祭は終わりです。次は修学旅行かなあ。




