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文化祭が始まりました!⑤

 昼時。俺はお仕事を西園寺さんにバトンタッチし、また模擬店を見回ることになる。

 

 「ぐぅ」


 おなか、空いた。

 そろそろ何か腹に入れないとな。おなかすいて力でないよ……。


 俺が食べ物系の店を探していると、前のほうから黄色い悲鳴が聞こえてくる。そして、見えたのは女子にはびこられていたイケメンの姿。あれは今朝宮古さんに声をかけていたイケメンくん? なにやらこちらに向かってきてるんだけど。


 「よお」

 「お、おう」


 そして、案の定声をかけられた。


 「なにしてんだ?」

 「いや、仕事終わって腹空いたから食べ物系の店探してるとこだけど」

 「ふうん。ま、ならちょうどいいか。俺と食べようぜ」

 「……なぜ?」


 俺は少しだけ警戒する。イケメンには裏がある。そう。綺麗な薔薇にはとげがあると同じように。こいつにもなにかとげがあるはずだ。

 そのとげを警戒せねば……。


 「そんな警戒するなよ。俺はただあんたと仲良くなりたいだけだが」

 「そうなのか」

 「で、あんた名前は」

 「小鳥遊 久太だよ」

 「小鳥遊……? 小鳥遊といやあ非モテ集団をまとめている筆頭格じゃねえか。モテねえって聞いたから結構普通かと思ったがなかなかかっけえ。俺と同じくらい……。いや、それ以上か?」


 顎に手を当ててこちらをじっくりと観察してくる。

 う、うぜえ。なんだろうこいつ。少しナルシストが入ってるぞ。自分で自分の事かっこいいって。いや、たしかにかっこいいけど。


 「信じられねえなあ」

 「どうやってこんなにかっこよくなるのかしら。メイク?」

 「でもしている風には見えないわよ? どこ見てもすっぴんのような」

 「私前に見たことあるけどぼさぼさ髪のメガネで暗い印象だったわよ。なのにこんなかっこよかったの?」


 女子たちが話し始めた。

 いや、そう改まってかっこいいとか言われると照れるなあ。


 「お前、イメチェンしたのか?」

 「あ、ああ」

 「どういうことがきっかけで?」

 「西園寺さんに、整えてもらってから」

 「なるほど。自分では気づかなかったのか……」

 「俺もともと外見とかに頓着しないタイプだし。周りの評価とか気にしてなかった」


 まあ、だからモテなかったんでしょうけど。

 髪とかあまり直さないし、身だしなみもきれいだなって感じてもらえるくらいにしか整えてなかったし、視力悪いからメガネかけてたし。あの頃が懐かしい。


 「だからモテなかったんじゃねえの?」

 「それはもうわかってる」

 「ふうん。人ってこんな変われるんだなあ」

 「そうだよ。じゃあ俺はこれで」

 「俺と飯食おうぜって約束したよな?」

 「そんなのした覚えないしそもそも一方的すぎるだろ」


 ということで俺は一人で食べます。アディオス!

 

 「飯奢ってやるよ」

 「あざーす」

 「お前……」


 いや、お金の消費って抑えておきたいやん?





 俺はイケメンと一緒にご飯食べている。


 「そういやあんたの名前は?」

 「俺のこと知らないの?」

 「知らん」


 可愛い女子の名前は知っていても同性は知らん。有名がどうとか知るか。

 

 「俺は絹瀬きぬせ 竜太郎りゅうたろうだ」

 「絹瀬ね」

 「竜太郎でいいぞ久太」

 「あいよ。竜太郎」


 俺はカレーを口に運ぶ。

 甘口。うーん。俺としては辛口に目玉焼きを上に乗せたやつが一番好き。カツカレーも可。だがハンバーグカレー。てめーはだめだ。

 キーマカレーとかスープカレーとかは美味いんだけどね。


 「で、竜太郎はなんで俺と仲良くなりたいの」

 「ん、単にかっこいい人がいるって噂になってたからさ。気になったんだよ」

 「ふぅん。あ、水お代わり」

 

 俺はコップをウエイターに渡す。

 ここは一年がやってる喫茶店らしきものです。


 「で、お前にはまだうわさがあるぞ」

 「どんな?」

 「学校一の美少女を堕としたとか」

 「堕とした……ねえ」


 俺堕とした記憶がねえけどな。まあ、事実ですが。


 「事実だな」

 「じゃあお前ら付き合ってんの?」

 「ああ」

 「へえ。たまげた。俺が告白してもノーの一辺倒だったんだが」

 「告白してたのか」


 俺は話半分に聞きながら、カレーを食べる。


 「してたぞ。俺も一目ぼれだったからな。で、すぐ告った」

 「で、振られたと」


 無残だ。行動力は認めるがすぐに告白するとは。ギャルゲーじゃ絶対ない。

 ギャルゲーは親密度とか深めてから告白するもんだ。乙女ゲーも然り。きちんと順序は守らねばならんよ。


 「ああ。今は誰とも付き合う気はないって、告白してきた男子のそういったんだぜ。で、あの美少女にこんなあだ名付いたんだぜ」

 「あだ名?」

 「”絶対超えられない壁”ってな。あいつは誰も陥落させることはできなかったからそう呼ばれた」

 「ふぅん」

 「で、お前に質問なんだが、どうやって堕としたんだ? あいつがそう簡単に好きになるとは思わないんだが」


 いや、どうってな。

 俺得に何もしてないんだが。


 「俺は普通に話してたっけいつのまにか好かれてたって感じかな」

 「……それだけか?」

 「それだけだ。普通に話してたっけなぜか好かれて告白された」


 告白されたときは俺も嘘告って疑ったからね。

 だって学校一の美少女が当時モテなかった俺に告白するなんて夢にも思わないじゃん?


 「顔の好みで選んでんのか?」

 「いや、単に俺が普通に接してくれたからとか言ってたぞ」

 「普通に?」

 「特別扱いしてくれないから好きになったとか言ってた」

 「特別扱い……」


 特別扱いした心当たりがあるらしい。少し顔色が暗くなった。


 「あの時俺も特別扱いしてなかったら付き合えていたのだろうか」

 「多分そうなんじゃねえの。知らんけど」

 「不確定だな」

 「人の気持ちなんてわかるわけねーだろ」


 特に女心とかよくわからないです。





文化祭編が思ったより長くなってる……。


ブクマ・評価をしていただいて感謝の心がいっぱいです。

ただ見て思うことは、文字数少ないってことですね。自分の小説こんだけかいてまだ十万字いってないんですよ? だからもうちょっと文章書いたほうがいいかなーって思いますね。


短いより長いほうがいいですか?

長いより短いほうがいいですか?

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イラストレーターとユートゥーバー 新しいラブコメ小説を投稿してみました。是非とも読んでみてください。
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