いざ、戦地へ②
魔王を出そうと思ったのですが、出せませんでした。
次回か次々回にはだしたい
来たぞ。魔王の居城。
この城はいわばラスボス戦だ。心して挑まねば俺の命はないと言えるだろう。
や、やべえよ。俺まだレベル十七だよ。勝てる気しねえよ。
仲間である会長のレベルはクッソ高いが俺のレベルはクッソ低い。月とすっぽんというかそんな感じ。俺とのレベル差は約三十五くらいか。
なんだ。会長のほうが勇者だったのか……。
「すまない。四之宮と小鳥遊だ。通してくれるだろうか」
ちょっと? 何堂々と魔王城に正面から突撃してるんですか?
「四之宮様に小鳥遊様。来られることは旦那様から聞いております。こちらへどうぞ。あ、でも小鳥遊様は別待遇ということを言われておりました」
メイドは笑って言っているが、目が笑っていない。
これはあれだ。クラスの男子がよく向ける殺意。今にでもナイフを持ち出してきて俺を襲ってきそうなくらいに殺意があふれている。
あと、俺なんか能力に目覚めたかもしれない。
なんか未来が予知できるんだよね……。なんか、これから俺死ぬ未来が見える。ああ、これ俺の能力かな……。
「さあ、こちらに」
メイドに手を引かれ、俺は案内された。
案内されたのは応接室みたいなところ……ではなく、牢獄。目の前には檻があり、俺が中に入れられると鍵をかけられた。
……おい!?
「ちょ、ちょっと! お、俺なんでここに! というかなんで家に牢獄あるんだよ!}
「質問が多いですね。いっそ質問できない体に……」
俺は口をふさいだ。
ふさがないと俺どうなってたかわからねえ。というか、なんで俺捕らえられてんの……? 俺なんも犯罪犯してないんだけどな……。
「まあ、答えてあげますと、あなた様が空様の彼氏だからですね」
「答えになってませんが」
「男はみなケダモノなのです。汚らわしい男が空様に近づくのは許しません……! だから共学ではなく女子高に通わせたかったのに……! なぜ共学に通いたいとおっしゃったのですかお嬢様……!」
この人男嫌いなのかよ! なんでですかね。過去に何かあった?
「あ、あのー。よくわかりましたが、なんも俺を捕らえることないんじゃ」
「空様になにをするかわからないものを外には放っておけないでしょう。あれですよね? 空様は可愛いから押し倒したりとか、抱いて夜を一緒に過ごしたりするんですよね?」
「いや、そんなことする勇気ない……」
「可愛さのあまり理性が飛んで……! 気が付くとベッドの上。しかも二人とも裸。既成事実をつくって結婚までもっていこうという下心満載の本心は見え見えです! ふふふ。この私、宮前 茜の手から逃れられると思うなあ……!」
なんというか、怖い。西園寺さんの狂信者だよ。この宮前さんという人……あれ? この人ってあれじゃん。
「あの、宮前さん」
「なんだ?」
「あなた、高校生ですか?」
「そうですがなにか?」
「ああ、どうりで見覚えがあるはずだ」
たまに、廊下歩いていると西園寺さんとよく話していた。俺らが付き合う前にだが。
「なっ……! 空様では飽き足らず私まで見ていたというのですか! ばっちい! 死ね!」
顔を赤く染めて罵倒してくる。いや、罵倒されるところあったか?
というか、いつまで俺はここにいるんですかね。挨拶があるんですが……。
「あのー、もういいんでここから出してくれません?」
「ダメだ! 空様に近づく不届き者はここからだすわけにはいかない!」
……弱ったな。まず、魔王の配下に捕らえられるとは。
遅れてしまい申し訳御座いません。
遅れた理由を簡潔に二文字で述べます。
宿題




