梵と同種、もしくはそれ以上
早くこの場から立ち去りたい。
「ふっ。天使如きが魔王を愚弄するとは面白い。相手してやろうぞ。久太が」
「天使に逆らうなんて許しませんよ。天使の眷属である小鳥遊様がまずお相手いたしますわ」
この二人の睨みあい。まさしく面倒だ。
同族嫌悪というやつだろうか。なんかものすごく険悪なムードを作っている。講堂から出てきた人たちも避けて通るほど面倒な空間と化していた。
「久太が天使の眷属なわけがないだろう。天使の眷属であるとするならば妾とは相反してしまうではないか」
「擬態という能力を持っているのです。小鳥遊様にはあなたの魔力など効くわけがないでしょう?」
なんだろう。帰りたい。
「ちょ、ちょっと俺はトイレ!」
そういってその場から逃げ出していった。
トイレでさっきの出来事を思い出す。
あの白い髪の女の子は誰だとか、そういう疑問が残るがあそこに残っていたら俺のSAN値が一気になくなるところだった。危ないな。
「あそこに戻りたくないな……」
ちょっとこの時間はトイレに引きこもっていよう。
その時、携帯が鳴った。
「もしもし」
『あ、久太くん。今どこにいるの? お昼食べようとさっきから待機してるんだけど……』
「あ、そっか。もう昼か」
『ねえ、どこにいるの?』
「うーん。ちょっと避難してるの」
『なんで?』
「厄介な人たちに絡まれたからさ」
本当に厄介すぎる。中二病なんてろくでもないやつしかいないのか!
なんて最近不満もたらたらなのに。
『あー、じゃあ今抜け出せない感じかな』
「そういうとこ」
『うーん。どうにかかいくぐってこれないかな?』
「挑戦してみるけどできるかどうか」
ダッシュしてその場を早く去ればいいんだ。
そうだと思いつき、電話を繋げたままトイレの扉を開ける。すると、目の前には梵と白い髪の女の子がいたのでそっとドアを閉めた。
「ごめん、無理」
そういって俺は電話を切った。
捕まった俺は連行される。
「あのー、俺を巻き込まないでくれます?」
「これはやむを得ない事態だ。少々付き合ってくれたまえ」
といわれてつれていかれたのはさっきの講堂。
俺は座らわれた。・
「さて、きこうか。汝はどちらにつく?」
「いや、何の話?」
何の話か分からないのにどちらにつくといわれてもな。
俺としたら梵かな。だってもう一人は見ず知らずの奴だし……。
「ふっ。だからいったのだ。一介の人間に聞くのは野暮だと。妾たちだけで決着をつけるぞ」
「そうね。ごめんなさいね。拘束してしまって。言っていいですよ」
な、なんだったんだ?
最近笑点のオープニングにはまってます。見入ってると小説を書く手が止まってしまいますねw




