海へ行こう!②
とりあえず無事に海についたということは報告しておこう。
海についた吉祥は海へ駆け出していった。
「美央ちゃんったらまた服を脱ぎ散らかして……。砂ついたし」
村上さんはそのあとを追っていった。
吉祥は中に水着を着ていて、脱ぎながら海にかけていった。吉祥って昔もヤンチャだったのかな。それに付き合わされている村上はほんとお疲れ様です。
「とりあえず着替えてきなよ。ここって着替えるところあったっけか?」
「一人二百円で使えるところがあるよ。そこで私たちは着替えてくるね」
と、空達は「またあとで」と言い残し去っていった。
俺らは車内で着替えることにした。こいつをなるべく近づけたくないから。
まあ、そういうわけで、海に来ました。
借りたビーチパラソルを砂に刺し、下にブルーシートを引く。その上に荷物を置いた。
「じゃ、遊びますかね」
俺がそういうと、俺の腕をがしっと掴むやつらがいた。それは空と黒沢姉妹と吉祥。俺を持ち上げ海にまで連れて行った。
お、おい、何する気だ? ま、まさか……。
「とーりゃっ!」
「うわああああ!」
女子に海に投げ込まれた。
俺は宙に舞い、海へ顔からダイブする。海面から顔を出し、海から上がった。
「いきなり何すんだ!?」
「いやー、お疲れ様ってことで海に投げたんだよ!」
「笑顔でいうな吉祥!」
俺は今度空を見る。
「空も手を組んでたとは……」
「ごめんね。どうしてもっていうから」
「……わかった。許すよ」
俺は空に近寄った。
俺は空の抱き上げる。お姫様抱っこというやつだ。
「ひゃあああ!? な、何するの!?」
空が照れていた。ふふ。照れていたら暑いだろ? なら冷まさせてやる!
俺は思いっきり空を海に投げた。
「きゃあああ!?」
ドボンと水しぶきを上げて空は落ちた。
「はい、次」
「私やられてみたい!」
「吉祥か。わかった」
俺は吉祥も同じように抱えて放り投げた。
「うっひょー! なんか気持ちいいねこれーーー!」
と、落ちた。
「あ、あの、私は金づちだからやめてね……?」
「ふ。謙遜するな。姉上は昔からシャチのように早いと言われていたでは」
「余計なこと言うな! 梵!」
なるほど。
そして俺は梵さんと禊さんも投げさせていただいた。
「私はなにもしてないのでやめてくださいね」
「私もやってもいいんですよー? お姉さんの生足を触ってあんなこととかこんなことしても……むしろしてほしい! でゅふふ」
久我山さんと村上さんにはしないことにした。
村上さんは本当に何もしてないし、久我山さんはなんかやる気が失せた。
「ううう、久太くんひどい……」
陸に上がってきた空はじとーっと睨みつけてきた。
「気持ちよかったー。宙に舞った!」
「案外よかったわね」
「ふむ。よき余興であった」
た、楽しんでもらえて何よりです。




