空の家で勉強会②
空が電話して車を呼んで俺らは空の家にまできた。
空の家をみて、四人は、思わず驚いていた。
「……ねえ、これが本当に西園寺さんの家? む、向かいの家だったりは……」
「ここが私の家だよ?」
まあ、最初はそうなるわな。俺も最初は……。
あれ、俺最初にきたのはいつだっけ。覚えてないな。
「西園寺さんってお金持ちなの?」
「うん。まあ、裕福なほうではあるかな」
「この家の広さ裕福って程じゃないでしょ!? 一体何億するんだろこの家……」
確かに何憶するのかは気になる。
「えっと……。十億いくかいかないかなんだけど……」
「「「「ぶっ!?」」」」
梵以外全員噴き出した。
「ま、まま、マジですか!? じゅ、十億!? うちの家なんて1千万近くなのに!? あのー、つかぬ事を聞くんですがもしかして分割で払って……」
「えっと、お父さんが一括で……」
「おみそれしました!」
吉祥さんがひれ伏した。
君清さんすげえな!? こんな豪邸を一括で払ったのかよ!? 財力もさることながら十億近い金を一気に払えるのはすごいと思う。
「……もしかして西園寺さんって有名な企業のご令嬢だったりするんですか?」
「うん。民天堂の社長の娘です」
「本物のお金持ちじゃん! たしか社長って世界お金持ち図鑑ってやつに載っていたはずだよ!?」
うっそ、まじで?
そんなお金持ちがこんな北海道の大学に……。
「な、なんかもう私たちと同じ人には見えなくなってきた。天上の人……」
「そ、そんなすごい方と私はお知り合いに……」
「ね、ねえ梵。この格好失礼じゃないよね? へ、変じゃないよね?」
「安心するがよい姉上」
まあ、驚くのもわかるけど今更俺は態度とか変えられないし、家に入るのも慣れている。
「じゃ、行くぞ」
「うん。そうだね」
俺と空は中に入った。
「なんでそんなすんなり入れるの!?」
俺は講義のまとめが終わった。
だけれど、梵たちは出来ていない様子。空のせいで委縮しているのだろうか。
「あ、そうだ。堂島さんからもらったお菓子がたしかあったはず。ちょっと厨房いってくるね」
空は部屋から出ていった。
「……ねえ、小鳥遊君。怒られたりしないの? こ、こんなラフな格好で」
「君清さんはそういうの気にしないよ」
「そ、そうなんだ」
「気にするといったら空に害なす人かな? 親ばかだし、空に何かあったら徹底的につぶしそうだ」
そういうと、三人は恐怖を感じたのか身震いしていた。
梵さんはいつもと変わらず平常運転のままだが。
「……西園寺さんが嫌がることはしないようにしよう。消されかねない」
「そ、そうですね。私も禊さんの意見には賛成です」
「ちょ、ちょっと怖くてちびりそうになった」
三人ともひどい怯えようだ。
「みんなー、和菓子もってき」
「「「うわあああ!?」」」




