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ラノベとかでよくある生徒会のアレ

俺らが学校に行くと、目の前には大きな貼り紙がされており、それに群がる人がいた。

俺も覗き込んでみると、そこには驚くべき内容が書いてある。


『校則違反をする者が増えた。教員も指導が追いつかないので生徒会にも生徒を罰する権利を属することにする』


……。なるほど。これはラノベでありきたりなやつだ。生徒会に絶対的権力があるやつ。

要するにクソみたいな生徒会だ。


「……とうとう理事長。やっちったかぁ」


これは、荒れる予感がする。






その予感はなんとなく的中していた。

生徒会が権力をひけらかす…のは表立ってはしないが遠回しに逆らうと評価なくなるということを言ってきたりもしていた。


これだから生徒会は……。理事長は良かれと思ったのかもしれないがこちらにしては全然よくない。


「生徒会がこう、安易に権力を得ちゃダメだなと思いました」

「……なんでのざるかその小学生並みの感想」

「そう思うだろ。な?」

「……まぁ」


少なからずそう思えるはずなのだ。

決まってから何日か経ってるけど生徒会の横暴さは伝わってくるのだ。

俺らはまだ絡まれたことないけど。


「ああいう風にいきなり権力得たらこうなるっすよねぇ。まさに……なんだ?」

「何言おうとしてんのかわからねえ」

「諺で例えると……」


……わからね。


「あ、これ美味しい」

「……西園寺氏は気にしてないのでござるか?」

「あー、たぶん、な」

「うん。気にしてない。気にしてたら精神持たないし……。なにより、生徒会の人たちはたぶんわたしには何もしてこないから……」

「確信があるんだ?」

「うーん。まあ、ね。私をやったらある人たちが黙ってないというか…」


ある人たちとはもしかしなくても家の人だろうか。


「ああ、ファンクラブのやつか」

「え?知ってるの?」

「俺のクラスメイトが大体ファンクラブだからお前らも入れと勧誘された」


あー、ファンクラブか。そういやあってもおかしくはないわな。


「あと、追加情報だが三橋 輝美という美少女も西園寺 空ファンクラブに加入したとのことだ」

「えっ、なにしてるのあの子……」


加入、したんだ……。

あの子何気に空のファンになったんだと思いつつペットボトルの茶を飲んでいると。


突然教室のドアが開かれた。

ドアを開けた主は生徒会の腕章を片腕に嵌めている。それだけで生徒会とわかるように。

……なんか、嫌な予感が。


「小鳥遊 空。西園寺 久太!あなた方を生徒会案件に加えます!」


ということだったが。


「「……誰?」」


誰だろうその名前。西園寺 久太って誰だよ。小鳥遊 空ってあれか。パパ聞きの……。

こいつ、オタクなの?


「ああ、名乗ってないですね。私は生徒会副会長の千田(ちだ) ほのらです」

「いや、俺らが聞きたいのはそれじゃないんだよなぁ」

「えっと、小鳥遊 空?」

「はい。小鳥遊 空さん…と西園寺 久太さん……ですよね?」


…………。

俺らが無言でいると、なんだか首を傾げている。


「どうかしましたか?」

「いや、俺らの名前間違ってる。俺は小鳥遊 久太で、こっちが西園寺 空な」

「……これは失礼しましたっ!小鳥遊 Q太郎さんにさいえんじ 空さん!」

「……わざと?」

「……何がです?」


わざとじゃねえのかよ……。

人の名前覚えられないやつだこの人。


「と、ともかく来てください!不純異性交遊について生徒会で問いただしますっ!」


俺らは連れていかれたのだった。








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イラストレーターとユートゥーバー 新しいラブコメ小説を投稿してみました。是非とも読んでみてください。
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