閑話 拝啓 お兄ちゃんへ
これは本編のちょっと先の未来の話。
この先の話のネタバレになるかもしれません。覚悟がある方だけ読んでください。
拝啓。あの時励ましてくれたお兄ちゃんへ。
あの時、怖かった私を助けてくれてありがとう。
高校生になった今も、あの時のことは忘れないよ。あのとき、未来を信じたから今があるんだね。
今では病気だったことはなかったことのように元気に過ごせています。
あの時私を助けてくれたあなたは今はお姉ちゃんと一緒の舞台に立っているんですね。そして、私より可愛い彼女さんと……。
いや、これを書くと嫉妬みたいに思われますね。
私は嫉妬はしていませんよ?
ただ、お二人の仲が睦まじくて、私も恋をしたいと思っています。だけれど、お姉ちゃんは恋をしたことがないらしく参考にならないので、今度は好きになるってことを教えてください。
また、一緒に寝たい。
あの時一緒に寝たことも忘れません。
あの時お兄ちゃんがそばにいてくれたから、私はぐっすり眠れるようになりました。たぶん、その時が初恋だったと思います。
私の初恋は小学校三年生の時だったのかな? でも、私にはあれが恋といえるのかはわかりません。ほっとできるような安心感はあったと言っておきます。
お兄ちゃんはカッコよくて、本当のお兄ちゃんになってくれたらなあと思うこともありました(笑)
さてさて。ここらへんで私からの手紙は以上にしておきます。
P.S.たまに、あの時の夢を見ます。
「……今のって、夢?」
盛大なネタバレだろうか。
いいや、ご都合主義だからもう決まったようなもんだよな(錯乱)




