戦闘と六花の実力
遅くなりましたがなんとか投稿できました。
『ウラギリモノメ!キサマヲ殺シテヤル!!』
「人違いだ。まずは話し合いから始めよう。」
望みは薄いが対話を試みる。
『オマエノセイデ!!』
駄目だ聞く耳も持たないとはこのことだ。
幸い素早さはこっちが勝っているのか追い付かれることはない。
ステータスとスキルを確認してみよう。
種族:ゴースト レベル1 状態:狂化
筋力:7 耐久:10
敏捷:10 知力:7
精神力:11 幸運:3
HP :7 MP:11
スキル
・金縛り ・憑依 ・呪撃
金縛りを使ってこないのは状態:狂化の効果なのか、元々頭が良くないのか。
「なぁ、こいつがスキルを使わないのは状態異常となんか関係あるのか?」
「どのような状態異常が付いているのかにもよりますが、この様子を見るに狂化が掛かっているのではありませんか?」
とりあえず逃げているという感じで六花にはかなり余裕があるように見える。
「あぁ、確かに狂化が掛かってる。」
それを聞くと六花は立ち止まりゴーストへ振り向く。
「でしたらもう、逃げる必要もありませんね。」
そう言って彼女は扇子を構える。薄く張った氷のようなそれは木々の間からこぼれる光を反射してキラキラと光る。
「扇子なんて持って無かったよな?」
ゴーストは武器を構えた六花を敵と認識したのか六花に襲いかかる。
「ゴーストとの戦闘で恐ろしいのは金縛りのスキルと憑依です。しかし、狂化が掛かっているならスキルを使われる心配はありません。」
解説しながら振り下ろされたゴーストの腕をかわす。
「ゴーストは半霊体なので一応物理攻撃もできます。ですが、大振りでワンパターンなので簡単に回避できます。」
そう言いながらカウンター気味に扇子を振るうとゴーストの腕が霧散する。
「更に、このレベルのゴーストは少しMPを通した攻撃で簡単にダメージを与えることができ、このように体を削ることもできます。」
横一閃に振るわれた攻撃を受けたゴーストは上半身と下半身に別れた。しかし、さすがゴーストと言うべきか下半身を失ってなお戦闘を続行する。そして、黒いオーラのようなものがゴーストを包んでいく。
その姿は黒い炎を纏う幽鬼といったところか。
「ご覧の通りかなりしぶとく、下半身を消した程度では戦闘不能にはできません。更に、一定以上のダメージを受けることでゴースト系のモンスターは呪撃スキルを発動します。」
六花が言うや否や黒く燃えるゴーストが腕を振り上げて飛び掛かる。
戦いなんてしたことが無い俺のでもわかるくらい動きが機敏になり、攻撃のキレも増しているように見える。
「呪撃は一次的にステータスを強化して攻撃に呪いを付与します。この攻撃を受けた場合、呪いの状態異常になりますのでご注意ください。」
ゴーストは文字通り怒濤の攻撃を続けるが、
六花はそれを舞うようにかわしていく。キラキラと輝く舞い、それは幻想的で命を掛けた戦いであると言うことを忘れさせる。
「綺麗だ」
思わず呟いた一言は捻りもなくありきたりな言葉だが、俺はそれ以外の言葉を見つけられなかった。
初の戦闘描写なので変な表現等がありましたら指摘をお願いします。




