予定変更と大移動
「・・・・・」
無言になる六花。心なしか俺を見る目が冷たい。
「一応確認だが今ダンジョンポイントはどのくらいある?」
恐る恐る聞いてみる。
「一応5000ポイントありますが、モンスターを出したりするので実質3000ポイント程になるかと。」
確か1ポイントで墓石があったはずだから100基くらいだして墓場にしよう。そうしよう。
そうと決まれば場所代えだ。
「すまんが移動するぞ。この森のマップとかはあるか?」
「マップでしたらダンジョン作成のマップ表示機能があります。現在地も表示されるのでダンジョン内で迷子になることは無いと言えます。」
早速マップ機能を呼び出す。
東屋を中心に直径10キロの円形の領域を縦10キロ・横10キロの正方形に直す。とりあえず隣接するダンジョンとして同じ大きさの領域を設置する。これで合計800ポイントを消費する。
「こんな広い土地をダンジョン化した暁には視察とか色々と大変だな。」
「マスターとしてのレベルが上がればダンジョン内の好きなところへ転移することもできます。」
今は転移できないのか。仕方ない、移動しながらでもできるかことをやっとくか。
まず、使うものの確認、これは墓石100基分。なんか古そうな石碑も出しとくか。
石碑がなぜか8ポイントした。解せぬ。
次に配置だ。森の中ということを生かして敢えて樹木は移動させない。その方が長い間忘れ去られて悪い念とかそういうのを増幅させてそうだからな。
呼び出すモンスターも確認する。ゴースト、ウィルオウィスプ、スケルトン、こいつらを合計200ポイント分。この辺なら和風ダンジョンでもいけるだろう。
「常に霧を出したりとかそんなことはできないのか?」
「天候を操作するのはダンジョンポイントを大量消費しますのでお勧めできません。」
「具体的には?」
「1000ポイント消費で500メール四方を薄い霧が覆います。」
今はまだ使えないな。
「他のダンジョン領域に入られたくない場合はどうしたら良い?」
「壁を作ったり、崖を作る場合が多いです。」
「正しい出入口以外から入ろうとしたり出ようとしたらいつのまにかもとの場所に出るようにはできない?」
「その辺はダンジョンの設定の項目にあったと思います。」
言われて確認する。確かにあった。設定を変更する。50ポイント持ってかれた。
今のところできることは移動だけだ。残りのダンジョンポイントを計算する。
5000ー800ー100ー200ー58=3842
さっきの話ぶりから自由に使えるのは1842ポイント程度、無理に使いきる必要も無いし迷ひ家のために残しておこう。
それにしてもダンジョン領域を広く取りすぎた気がする。移動もままならない。
「ステータスを見たとき体力が低かったけど、こういう移動で疲れるのと低体力は関連があるのだろうか。」
「基本的にステータスで表示される体力は戦闘行動によって増減する目安のようなものなので、移動等によって疲労した状態では表示されている体力を信じるのは止めた方がよろしいかと。」
そうこうしてるうちに先程拡げたエリアに入る。
「今日はこっちのダンジョンでモンスターを召喚したら休むぞ。さすがに疲れた。」
「畏まりました。」
「移動しながらでもモンスターの召喚はできるもんなのか?」
「ダンジョン内であればいつでもモンスターの召喚はできます。ただし、ダンジョンの改装中等はモンスターの召喚はできなくなります。」
そうか、それじゃあ今のうちに1体召喚してみるか。
モンスターリストからゴーストを選択する。
「ゴーストを召喚する場合、生前の恨みなどで自我を失った状態で召喚されることがありますのでお気をつけください。」
フラグかな?そういうことはもっと早く言ってほしかった。なんせ、うっすらと姿を現し始めた男性は敵意を剥き出しにした表情を浮かべてるからな。
楽しんで読んでもらえるように頑張ります。




