1名様異世界入りまーす
初めまして寝子山 茶々丸です。
初投稿&文才皆無&無計画の三重苦ですが、お付き合い頂けたら幸いです。
「早速で悪いが君には異世界でダンジョンを運営してもらうよ。」
いきなりなんだこいつは?新手のキ印かな?
目を覚ましたら見知らぬ所に拉致られかつ目の前にキ印、過激な宗教かな?いや、これは夢だな。そうだそうに違いない。
だって寝る前に電気消して布団に入った記憶あるし。
「突然のことで戸惑っているのはわかる。しかし君に拒否権は無い。」
夢ならなんでもできるぞやったね。
そうなったらまずは夢の設定を確認しようか。
「おーい、聞こえてる?」
「あ、すみません。本当にいきなりでフリーズしてました。」
「取り乱して襲いかかって来られるよりはマシだからいいよ。」
「そうなんですか大変ですね。大変ついでにいくつか質問しても良いですか?」
「良いよ良いよ答えられることなら大体答えるよ」
軽いなぁ。まぁ、夢とはいえ問答無用でわけわからん所に飛ばされるよりはマシか。
「それじゃあお言葉に甘えて、まず1つ目、なぜ異世界でダンジョンの運営をしなければならないのか。」
いくら夢でフワフワしてるとはいえそれなりの理由付けがないと萎える。
「ダンジョンマスター連中が新しいギミックを作らなくてマンネリ化するわ、廃業するわでマナの生産量が激減してるからその補充だね。」
「廃業!?え?ダンジョンってそんな簡単に辞めたりとかできるの!?」
「辞めようと思えば辞めれるよ。ただエネルギー源が無くなるわけだからそれまでに溜め込んでたエネルギーがなくなったら衰弱死するよ。」
「他の物で代わりにエネルギーを吸収とかできないの?」
「君らの世界で例えるならガソリン車に原油を入れたらどうなるのかな?って話」
ダンジョンマスターを辞めなければどうと言うことはないのかな?
「2つ目、ダンジョンとはどういうものなのか。
例えば、人類を滅ぼすための拠点とか世界の魔力とか何かそんな不思議パワーを循環させる為の装置とかそういう意味合いで。」
「イメージ的には後者の方が近いかな。ダンジョンは生物の感情とか魔力を吸収してマナを世界に供給するよ。」
「そして人間がマナを使う?」
「そうそう、それでさっきも言ったけどマナの消費に対して生産が追いつかないんだ。」
夢に対してもっと斬新な設定を練ってこいってのも酷な話だと思うけどもうちょっと突拍子もない設定でも良かったんじゃないかな。
「3つ目、ダンジョンを運営するに当たって何かノルマとかはあったり無かったり?」
「強いて言うならダンジョンを発展させることがノルマだね。ダンジョンを発展させる時に使った魔力がマナに変換されて世界に供給される仕組みになってるよ。ダンジョンの成長は光合成みたいなものだよ。」
ダンジョンって植物みたいだな。
「4つ目はダンジョンの作り方とかその異世界とやらの常識は持ち合わせてないんだけどこれについてのフォローは?」
「助手を付けるからそいつに聞くといいよ。」
まぁ、ここで聞くよりも現地で聞いた方が実践もできるか。
「助手も待ちくたびれる頃だろうしそろそろ向こうの世界に送るよ。なぁに君なら上手くやれるさ。」
そういうと視界が歪む。歪みが大きくなるにつれて意識も遠くなる。
「最後に今から向かう世界の名前は?」
「そういえばまだ教えてなかったね。君が今から向かう世界の名は"ルヴナン"だ。」
それだけ聞いて俺の意識は途切れた。




