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学校内の迷宮(ダンジョン)  作者: 蕈 涅銘
7章 渓谷エリア
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73話 ボス前準備と情報譲与

俺達はゲオリザードとの戦闘を終えて先を急ぐマジックバックの容量が一杯の為、戦闘は出来るだけ全力で避けて行く。無駄な戦いは避ける主義を今回は突き通そうと思う。そこで俺は走りながらこのエリアのコンセプトを考える。何かしらどこのエリアにもコンセプトは存在してた訳であってこのエリアにもコンセプトが存在する筈だと俺は考える。例えば浜辺階層。あそこは道中の敵の強さは大した事は無かったが嫌がらせの様な配置だった事からコンセプトは嫌がらせだと思った。だけどボスは普通にめっちゃ強くて嫌がらせのレベルでは無かったんだけど、、、そして、洞窟エリア、、、あそこは間違い無く恐怖だろう。そして沼地エリア、、、あそこは何だろうな、、、割と敵が正攻法で襲って来る敵は少なくボスも普通に戦って倒せる相手とは思えなかった。あのエリアは普通に進んだらもっと時間がかかっていたに違いないない。そして、今回、、、渓谷エリア、、、このエリアは単純に危険で敵もほぼ正攻法での力押しに近く絡め手は少ない気がする。つまり、ボスも正攻法のボスの可能性が高い。敵が正攻法で攻めて来るならば俺達の中で一番頼りになるのは添島だろうか?虚を付ける亜蓮も相性は悪くない。俺もインプレスエンチャントが使えるようになってから火力で貢献も出来るようになった。難点は今は溜め時間が必要なのと大量のマナを食う事だな。今マナが満タンでアクアの軽減あっても十発は撃てるかどうか微妙なラインだ。普通に撃てば五、六発が限度かと思う。今この二十九階層では冷気を纏い続けている影響もあり撃つ時は冷気を解除しないといけないし冷気で使うマナもあるため連発はあまりしたくない。先程のゲオリザード戦で二発も調子に乗って放ったのは本当はかなりよろしく無いのだ。それは本当に反省している。お陰でもうマナ軽減無しで撃てる数が一、二発である。だけどスパークは試したかったのだ。欲望に負けた。しょうがない。そう俺が考えている内に俺達は着々と進んで行く。道行く敵は亜蓮がナイフで撃ち落としながら先を急ぎ、大型の敵は添島が気を引きつけて俺がなけなしのマナを使って爆炎をぶつけて先に進む。アクアが俺を見兼ねて軽減能力をマナを多めに注いで強めにかけてくれたお陰でギリギリ三発撃つ事が出来た。勿論現在俺はアクアに咥えられている。何か凄え申し訳ない。そして、俺がマナ切れでダウンしたせいで冷気を纏えなくなったせいでここは普通に歩くだけでも大粒の汗が零れ落ちる苦しい環境になっている。俺は添島に残りのマナの事を考えろ。とか、色々文句を言われながら二十九階層を突破したのであった。あとインプレスエンチャントを途中で放つ時に今回は別に倒す必要は無いのだからもう少しマナの込める量を減らして撃てば良かったと少し後悔したのは俺だけが知る話である。そして、俺達は転移碑を見つけて歓喜する。

「おお!やっと転移碑を見つけたな、、、ボス前に転移碑無かったらマジでどうしようかと思ったぜ」

俺を含めた全員が歓喜する。本当だよ、、、転移碑無かったらマジでキツかったぞ?まぁ大きな怪我とかは無かったから別に転移碑が無くても休めば体力とマナは回復出来るんだけどな、、、やっぱり精神面での状態が良い方が戦う時のモチベーションにも繋がり個人個人のミスは減る。特にマナの操作の集中力が上がれば魔法やスキルの精度も上がるから拠点に戻れた方がやっぱり良い。そして何より、、、マジックバックの中の素材をしまえる。俺は一番それが嬉しかった。こうして俺達は拠点に戻る。

「おお!遅かったのう?どうじゃ?渓谷エリアは」

ジジイがニタニタ笑いながら戻った俺達に話しかけてくる。絶対転移碑無い事知ってたな?まぁ、伝える事はしないか。あくまでジジイは俺達に自分達の力で進む方針を取っている。ジジイはその後特に話をする事も無くしっかり休めよ。とだけ言い残し、素材を受け取ってから鎔鉱炉に入っていった。さて、明日はボス戦だ、、、体調を整えて行かなくちゃ、、、そう思い皆んなで食事をし、早めに眠りにたいたのであった。

〜〜〜どこかの階層〜〜〜

「男爵様、、、あの者達は現在二十九階層を突破したようですわよ?」

突如痩せ型の青年の目の前にカールした金髪で八重歯が特徴の美女が現れからかうように目の前の青年に話しかける。

「そうか、、、それの情報は有難いんだが、その男爵って呼び方はやめてもらえねぇか?俺は既に男爵バロンを降りた身だ」

その青年は少し眉を潜めたものの苦笑いを浮かべながら話す。

「まぁ、既にアンデッドですものね?ふふふ」

金髪の美女ははにかみながら笑う。

「へっ、、、アンデッドも何も関係ねぇよ、、、俺はもうあの世界、、、ロークィンドから隔離されてんだ、、、今戻った所で俺の家族も生きてやしないさ、、、だが戻れる事なら同じ場所で浄化されたいものだ、、、悪りい色んなことを思い出しちまった、、、本題に入ろう。今回の異世界人供の強さはどうなんだ?」

痩せ型の青年は悲しそうに顔を歪めて喋り、顔を切り替えて話す。

「異世界人供って、、、その言い方は私もやめていただきたいですわね、、、今の所の強さはまだまだってところかしらね、、、だけど秘めたる力は相当なものかと思いますわよ」

金髪の女は意味深な笑みを浮かべて目を離さない。

「ああ、分かってる、、、俺が能力の一つか二つ引き出してやれば良いんだろ?俺にはその為に情報を伝えに来たんだろ?腕に自信はあるんだ数十年前に来たあの男以外ならどうとでもなると思うぜ、、、お前も仕える主がいるんだ。早く戻ってやれよ」

痩せ型の男は考えながら話す。

「そうね、、、今その男はジジイになってますけどね、、、」

そう毒舌を吐くと金髪の美女は黒い影に変化して喋らなくなってしまった。

「はぁ、、、そうか、、、異世界人供よ、、、今の時点でお前達が俺とどこまで渡り合えるか楽しみだよ、、、そして、みっちりと育ててやろうじゃねえか、、、」


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