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学校内の迷宮(ダンジョン)  作者: 蕈 涅銘
5章 洞窟エリア
25/544

23話 洞窟エリアは激戦区!?

魔法が使えなくてもやってやらぁ\\\\٩( 'ω' )و ////

「なっ、、、あれヤバいんじゃないか、、、?」

遠目に沢山の蠢く影を発見し、先程の百足を処理した。俺達は光を消し、物陰に隠れていた。そして、「バウ!」

「「バウ!バウ!バウ!」」

何匹かの狼らしき生き物がこちらに走って来たかと思ったら地面を掘り始めた、、、すると

(ズズズズ!)

今度は複数地面が盛り上がったのだろうか、、、?さっき俺の足を拘束した時と同じ音が沢山鳴り始める、、、そして

(ガチン!)

先程俺を襲った百足が同じ様に何匹も出て来たのだろう。だが

「バウ!」

「「バウ!バウ!バウ!」」

(ブチッ!ブチブチ!)

俺達の近くで何か残酷な音がした、、、恐らく百足を仲間同士で引き千切りながら取り合っているのだろう、、、その間に俺達は逃げようと考え岩場の影を伝い進む、、、当然光も無いから何も分からない、、、その時だった、、、

(ジュッ!)

いきなり目の前の岩の表面が溶けたのだ。俺達は危険を感じ重光に光を付けてもらった、、、すると、、、

「何てこった、、、」

添島が頭を抱える。そう、、、今俺達は囲まれているのだ。大量のコウモリなのだろうか、、、サイズは俺達より少し大きいくらいだ。そして現在俺達を囲む様に天井に四つん這いでぶら下がっている。だが見た目は腰の曲がった人間の様な見た目をしている。どちらかと言うとコウモリではない。当然目は退化しており超音波か何かで俺達の位置が分かるのだろう、、、そして、そのモンスターは有ろう事か口から酸を飛ばして来た。

(ジュッ!)

「危ねえ!」

だが奴らが天井にぶら下がって酸を吐いてくる限り俺達に反撃の手段は亜蓮の投擲位しか無い、、、ここは戦略的逃走だ!

「くそッ、、、逃げるぞ!」

俺達は奴らの吐いて来る酸を避け走り抜ける。すると、

「ギィィィイ!」

天井に張り付いていたコウモリの様なモンスターが一斉跳躍し、滑空して来る、、、よし!地面に降りて来るなら迎撃可能だ。だが洞窟内で火は危ない、、、

「行くぞ!添島!属性付与エンチャントアイス!」

生憎、奴らの飛行能力は低く空を飛ぶと言うレベルではない様だ。その時だった。俺がエンチャントを発動した瞬間だった。

(ズズズズズズズズ!)

(ガシィィイン!)

「危っねぇ!」

いきなり周囲からあの複数の百足達が地面を盛り上げながら一斉に俺の方に向かって来た上に全員が顎を噛み合わせた。なんだ!?

(ギィィィイ!)

そして奴らは俺の方へと飛びかかって来るが迎撃して一斉に百足の頭を切り落とす。

(ズズズズズズズズ!)

くそっまた来やがった、、、!?

「はぁぁぁあ!」

(ズシャァア!)

「ギィィィイ!」

俺が百足に集中している間に例のコウモリもどきが俺の頭上から鋭いキバを覗かせながら滑空して来ていたのを山西が槍で顔を裂き吹き飛ばす。

「余所見してんじゃないわよ!」

山西が血の匂いに顔を歪ませながら話す。分かってら!

(ガチン!)

(ブシャァ!)

地面から出て来た百足の顎を避け頭を吹き飛ばす、、、それにしても、、、なんでこんなに沢山、、、俺ばっかり、、。!?そうか!エンチャントか!この百足は温度で獲物を感知しているのか、、、そう思いエンチャントを解除すると百足は来なくなった、、、その時だった。

「ぐわぁ!」

添島の声が聞こえて振り向く。すると真っ青な顔色の添島が膝をついており添島の目の前には先程の狼が添島に飛びかかろうとしていた。あの添島がいくら重光を庇いながら戦っているとはいえ、ここら辺の敵に引けを取るとは思えない、、、ましてや気も使える様になっている添島だ何かあったに違いない、、、危ない!だが俺はここから動いても間に合わない。だがその時だった

「キャイィィン!」

何処からと無くククリが横から飛んで来て狼の顔を貫く。

「大丈夫か?」

亜蓮だ。亜蓮がピンチの添島を助ける。狼も目は退化している様だ。

「グルルルルルル!」

まだまだ狼は俺達の周りで威嚇している。くそっ、、、こいつら倒しても倒しても出て来やがる。もしかしたら目が退化しているだけに他の嗅覚とかの感覚が優れているのだろうか?

「ガハッ、、、」

その時添島が咳き込み腕を地面についた、、、おいおい、大丈夫か?

「気を、、、つけ、ろ、、、毒だ、、、あの狼は毒の煙幕を吹きかける、、、」

見ると添島の顔色がどんどん悪くなって行く。もう、本当に真っ青だ。治療を急ぎたい所だが重光が光の制御をしている間は厳しそうだ、、、先ずは逃げないといけない。

「亜蓮!後ろから追って来る奴らを足止めしながら逃げれるか?」

俺は亜蓮にかけた。良いことにここの敵モブは防御力がそこまで無い。亜蓮の投擲でも頭に当てることが出来れば十分致命傷だ。

「大丈夫だ。問題ない」

亜蓮は何処かで聞いた事のある台詞を吐き指の隙間に投擲用のナイフを挟み構えた。

「山西、逃げる補助を」

俺は添島を背負いながら言った。

二重強化ダブルアップスピード!」

「グルルルルル!」

やがてジリジリと狼は距離を詰めて来る、、、そして、痺れを切らしたかの様に飛びかかって来た。今だ!俺達は狼達の間に隙間が出来た瞬間を狙い走り出した。

「バウ!」

俺に飛びかかって来た狼が俺の顔の目の前で頰を膨らます。毒ガスが来る!

(ブシャアァア!)

俺は添島を担いだまましゃがみその瞬間に右腕で添島を斜め前に振り、その勢いで左手の刀を抜き狼の腹を裂く。

「おっとっと、、、」

俺はバランスを崩しながらも走り続けた。そして、

「よーし、こっちは終わった」

後ろで残りの狼やらコウモリもどきやらを相手していた亜蓮が俺達に合流する。流石だ。そして俺達が囲まれていた筈なのにこんなにスムーズに走り抜けられたのは添島が前方のコウモリもどきを殆ど葬り去っていたお陰だ。何処かで狼に不意打ちをされたのだろう。感謝している。

「バウッバウッ!」

「しつけぇ!」

「キャイィィン!」

後ろから追いかけてくる狼に対して亜蓮は走りながらナイフを投擲して全発狼の眉間に命中させる。脅威の命中率だ。そしてナイフの起動も物凄いカーブをして刺さるものもありまるで狼の動きに合わせて飛んでる様だ。そして俺達は狼やコウモリもどきから撒く事に成功し、岩陰で添島を治療する。

「ありがとよ、、、あの狼は屍狼コープスウルフだ。餌を取る手段なら何匹死んだって追いかけて来る厄介な奴らだあいつの毒は衰弱毒。毒をかけられた獲物は少しずつ身体の動きが鈍り死に至る毒だ。即効性があまり無いから俺は立てなくなるまで気がつかなかったぜ、、、」

添島が先程の狼の解説をする。成る程それでも奴らは集団で来るし動きは素早い、、、厄介である。

「もう一体のコウモリもどきは名を屍鬼グールと言い、奴も同じく俺達を餌だと思ったんだろうな、、、図鑑で見た絵はもうちょっとゴツかった様な気がしたんだが、、、気の所為か?」

俺達は奴らを撒くのに相当時間を費やした。そして体力も大分使ってしまった。このままだと次の階層に行く前に誰かが倒れてしまいそうだ。ジジイから貰った自動地図オートマップもまだ十六階層の半分と少ししか埋まっていない。あれだけ逃げ回ったのにだ。恐らく同じ場所も何回か回ったのだろう、、、流石に逃げながら確認する余裕は無い。やっぱり目が退化している分、感覚は鋭いのだろう、、、亜蓮がいなかったらどうなっていた事か、、、

「亜蓮、お前もありがとな、、、お前の投擲凄かったぜ!正に百発百中って感じだな」

俺が亜蓮を褒めると亜蓮にしては珍しく思慮深い顔をして言った。

「実はこれは俺の実力じゃない気がして来たんだ、、、もしかしたら何かのスキルなのかもってな、、、」

どうした?亜蓮今日は謙虚だな、、、

「おいおい、お前は一体何を言っているんだ?」

俺が尋ねると亜蓮は見て貰ったほうが早いだろう。と答え、ここでは危ないから拠点で見せると言う約束をして俺達は拠点に戻る事にした。当然時間や俺達の体力などを考慮した結果俺達は元来た道を戻る事にした。そして、俺達は一層も進む事が無く拠点へと戻ったのだった。そして、俺達はジジイも見てる部屋で投擲を見て欲しいと亜蓮が言ったのでジジイ込みで亜蓮の投擲を見る事になった。

「最初は俺も実力かと思ってたんだ、、、だが!」

その時亜蓮は的とは反対を向いた。一体何をしようとするんだ?まさか後ろ向きで的を見ずに当てるとでも言いたいのか?もし本当に出来たら半端なく凄い。だが、亜蓮がとった行動は俺達の想像を超えていた。

「はぁぁぁあ!」

「なっ!?」

亜蓮は手の隙間に挟んだナイフ八本を全て別の方向に投擲したのだ。だが、

(スッ!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!)

全てのナイフは的の方向に空中で方向を転回し、的のど真ん中に刺さったナイフの持ち手の部分に次々と刺さっていく。これは、、、どう言う事だ?その時それを見ていたジジイが口を開いた。

「やっぱりな、、、亜蓮は固有スキルが発現しておる、、、これは、、、『精確無慈悲ターゲットアサシン』じゃ、、、この能力は投擲した物が狙った場所に刺さるまで標的を追い続けると言うものじゃ。勿論盾などで弾かれても投擲した物体の速度が一定を下回らぬ限りは飛び続ける恐ろしい固有スキルじゃ。投擲した物体が壊された場合も止まるぞい。」

「やっぱりか、、、俺も変だと思ってたんだ、、、これでスッキリしたぜ」

亜蓮は少し顔を俯けながら言った。亜蓮は分かってはいたものの自分の実力じゃ無かった事が悲しいんだろうな、、、だがこれは頼りになるスキルだ。必ず対象を射抜くとかカッコ良すぎだろ、、、イケメンの亜蓮がこんな事したら、、、別に嫉妬なんかしてないぞ。

「じゃが落ち込まんでも良いぞ。お主の実力は本物じゃ、最短距離で撃ち込めれば最大限の威力を出せる。技の出の速さや初速、元々のコントロールと合わさってより強力になるスキルじゃよ」

ジジイの声に亜蓮は俯けていた顔を上げ笑顔で言った。

「そうだな、、、やっぱりジジイが見てる中で出来て良かったぜ」

こうして亜蓮の固有スキルの発現が発覚し、俺達は着々と経験を積み覚悟を固めて行っていた。分かったんだ怖がっていてはいられないってな。怖い物は怖いんだが、もう怪我などはする物として受け入れ始めていた。どうしてもって時は覚悟を決めるさ。そうでもしないと死ぬ世界だ。俺達は自分達の置かれた状況を理解し受け入れる。それしか無いんだ。だが頭では分かっては居ても中々身体は言う事は効かないものだ。積むは実戦ってか、、、そんな事を考えながら俺達は眠りにつき次の日を迎えたのであった。


〜〜〜単語やスキルなど〜〜〜

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