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学校内の迷宮(ダンジョン)  作者: 蕈 涅銘
4章 浜辺エリア
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18話 岩場での戦闘

前回手を抜き過ぎた気がします(汗)

「うおっ、、、危ねぇな、、、」

現在俺達は迷宮ダンジョンの十四階層に来ていて例の謎の触手と戦闘中だ。触手に触れると痺れてしまう上に地面が岩場なのでかなはら避けづらく面倒だ。

「くそっ、、、姿も見せずに攻撃して来やがって、、、焦れったいな、、、」

俺達は少しずつ触手を避けては切り落とす。が触手の数は減らない。これ何本あるんだ!?こいつに構ってる時間は無い。このまま避けながら進むぞ、、、!と思っていた時だった。

「おい!あれは何だ!」

添島が俺達の遥か上空を指差した。見てみると何か巨大な影が此方に飛んで来るのが見えた。何だ?そして、、、。

「危ない!」

「え?」

(ドガァァン!)

「安元!」

俺は一瞬のうちに何かに喰われた。だが、

属性付与エンチャント ファイア!」

(ズシャァア!)

俺はとっさに魔法付与エンチャントを発動し俺を食った何かを体内から焼き切る。

「大丈夫か?安元!」

添島が近づいて来る。ああ問題ない、、、俺を食った謎の生き物は体内から焼き切りもう命の火を消している。その時だった。

「!?まだ上から飛んでくるか、、、気をつ、、、がぁっ!」

添島に触手が炸裂し海に引きずり込まれる。

異常回復キュア!」

「ありがとよ!そして、いい加減姿を現しやがれ!」

重光が添島に魔法をかけ添島は触手を掴み本体を陸に引きずり出した。するとそこには巨大なクラゲの姿があった。そして、

(チッ)

添島の舌打ちの音と共に何匹か先程の俺を飲み込んだ謎の生き物が上空から落下して来た。良く見てみると魚の様な生き物だがヒレが発達しており目が飛び出ている。ムツゴロウの様な生き物だ。その生き物は大きく口を開けたまま俺達に向かって一直線に落下してくるが、また同じ手には引っかかる訳も無くその落下攻撃を難なく躱し俺達は反撃の刃をそのムツゴロウの様な生物の身体に沿わせる様に切り裂く。すると血を撒き散らしながらムツゴロウの様な生き物は次々と息を絶えて行く。防御力は皆無に近そうだ。そして、

火球ファイアボール!」

俺達がムツゴロウに気をとられている間にクラゲが陸上から触手を伸ばそうとするが重光がクラゲを焼き払う。俺達の完全勝利かと思われた時だった、、、

「ぐぉっ!」

添島の悲鳴が聞こえて添島の方を見ると、、、

「どうした!大丈夫か!」

添島の足から血が滲んでおりそこには地面から鋭い牙の生えた鰻の様な生き物が噛み付いていた。その牙はその生き物の顔の全周囲に噛み付いておりかなり深く刺さっている。回復魔法を掛けようにもその生き物が噛み付いている限りは回復させても意味が無い、、、添島は必死に脚に付いた生き物を解こうとしているがその生き物は地面に添島ごと逃げ込もうとしている。そして添島の剣は大剣だ。細かな操作が効かず、その生き物には掠りもしない。添島を助けに行かなきゃ!と思い俺は添島の方へと駆け出した。だが、

「危ない!」

「!?」

亜蓮の声が聞こえ、振り向くと横から大きな鱗を纏った手の平の様な物が俺に向かって振り下ろされる所だった。

「はぁぁぁあ!」

(ブシュゥゥウ!)

亜蓮が咄嗟に助けに入りその鱗を纏った手の平の様なものの根元を切り裂くがそこから出て来たのは大量の海水だった。そして、その海水に視界を奪われているとその手が俺を掴もうと向かって来た。くそっ、、、間に合わない!

火球ファイアボール!」

その時重光の声が聞こえ火の玉がその生き物に炸裂し、その生き物は倒れた。俺は横目でその生き物を確認する。元の世界で言う亀の手の様な見た目だ。そして急いで添島の方へと向かう。そして、足の半分が地面に埋まっている添島の足元に付いている生き物に向かって刀を振り抜き添島を解放した。

「大丈夫か!」

「ああ、大丈夫だ、、、ありがとよ、、、だが、、、まずはこの足に刺さった牙を抜かないとな、、、」

そして俺は添島の足に刺さった牙を抜き重光に回復魔法をかけさせた。そして、足に噛み付いていた生き物を見る。まるでエイリアンの様な顔をしており目は退化している。ヌメヌメした皮に鰻の様な身体を持っている。ワラスボかな、、、?何なんだいきなり、、、さっきまでのエリアと明らかに敵が凶暴だ。しかも、岩場と言う事もあって敵の姿が出てくるまで視認出来ていない事も多い。ここは慎重に進みたい所だ。そして、俺達は倒したモンスター達を回収し、出来るだけモンスターと会わない様に岩場を利用して隠れながら進んでいる時だった、、、

(カサカサカサ、、、)

「おい、何か変な音がしないか?」

「確かに、、、そう言われて見れば、、、」

亜蓮に言われて気づいた確かに変な音がする、、、だが原因が分からない、、、その時だった、、、!

「きゃあぁぁあ!」

山西の悲鳴が聞こえ、振り向く、何だ、、、?

(カサカサカサ、、、)

うげ、、、そこには大量の手の平サイズのフナムシがゴキブリの様に動いてる、、、何だ、、、この地獄絵図は、、、そして、

(チーン、、、)

山西があまりの気持ち悪さに失神していた。

「おいおい、こりゃしばらく使い物にならねぇな、、、」

と添島が呟き山西を担ぎ上げた。そして、また嫌な音がして来た。次は何なんだよ!

(チュッ!チュッ!チュッ!)

鳥の鳴き声の様な物が聞こえて、何かが走る様な音が聞こえて大量の丸っこい鳥が地面を走って来た。サイズは俺達位だ。マジかよ、、、次から次へとモンスターが出てきやがる、、、と思っていたらその鳥は俺達には目もくれずフナムシを食べ始めた。幸い俺達に危害を加える気は無い様だ。今の内に先に進ませて貰おうか。そして俺達は先に進んだ。そして、十四階層も終わりに近づいてきた頃、、、俺は足元に何か柔らかいものを踏んだ気がした。そして、、、

(ブシュゥゥウ!)

「ゲホッ、、、ゲホッ、、、何だ!?」

俺達の周りには紫色の霧が立ち込めた、、、毒か?とは思ったが、効果がイマイチ分からない。何なんだ?ただの目くらましか?いや、、、少しずつ何か身体が怠くなって来ている気がする、、、そして、頭がぼーっと、、、

異常回復キュア!」

重光が魔法を唱える。すると、ハッ、、、危ねぇ、、、毒に侵される所だった。そして、その原因の生物を見つける。そこにはアメフラシだ。巨大なアメフラシがいた。確かアメフラシの出す液体には接触阻害性効果があり抗癌効果があるかもしれないと研究されてるって聞いたことがあるぞ、、、この世界ではどうなのかは分からんがそうなのだろう。致死性はない筈だ。

火球ファイアボール

重光の魔法でアメフラシは焼き尽くされる。今回重光大活躍だな、、、だが今回敵の攻撃が激しすぎて添島の気の練習が全くと言って良い程出来ていない。次はボスがいる階層だ。少しでも練習はしておいた方が良いだろう、、、と思い、、、周りを確認する。すると近くにヤドカリの様な生き物がいたので添島に声をかける。

「おい、添島そろそろ気の練習でもしておいた方が良いんじゃ無いか?」

ヤドカリを指差しながら話す。

「そうだな」

返事をした添島はそのまま大剣を担いでヤドカリに近づいて行きエネルギーを纏ったそして、

「はぁぁぁあ!」

(バキツ!)

ヤドカリは殻に篭ったが添島の纏った気は剣がヤドカリの殻に当たっても霧散しなかったが、、、剣を振り切るまでに霧散してしまった。おいおい、最後まで気は持続しなかったものの物凄い威力だ。先日如何にもこいつよりは柔らかそう、、、とは言っても硬いのだが、その蟹の甲羅にヒビを入れたのも山西の『二重強化ダブルアップ』があっての事だ、、、

ヤドカリはさっきの衝撃で体液をぶち撒け倒れている。

「あと、、、少しだな」

添島は満足気に頷き俺たちの所へ戻って来た。中々良い感じだな、、、これならボス戦で使える可能性もある。そして、俺達は先に進みナマコの様な生き物と相対するが、物理、魔法耐性共に高く歯が立たなく、動きも遅く攻撃も強くは無かった為無視して進んで十四階層を突破した。せめてあの螺旋状の衝撃波が使えれば倒せたんだろうけど使えないものは仕方がない。そして、ボスのいる階層に行く準備を整える為に俺達は拠点に戻った。

「はぁ、このナマコはおつまみには是非欲しい所じゃったのにのう、、、」

(ドン!)

俺達が戻った後ジジイはナマコをワンパンで仕留めてジジイも拠点に戻った。

〜〜〜その日の夜〜〜〜

ジジイは添島と話をしていた。

「明日十五階層のボスに挑むそうじゃの、、、気の習得具合はどうじゃ?」

ジジイは添島に問いかける。

「まぁまぁって所かな?あと少しだ」

添島は笑いながら答えた。先日の自信のない様な顔つきとは違った。

「そうか、、、どれどれ、、、?ふむ大分仕上がって来ておるのう、、、本当に後少しじゃの」

ジジイは添島の身体に触れ、気を流して納得した様に頷いた。

「ジジイ色々ありがとな。ボスを倒してくるぜ!」

添島は元気に答え。ジジイは添島を鼓舞した。そして添島が自室に戻った後ジジイはニヤケながら呟いた。

「あのボスは気が使えんと中々厳しい戦いになるじゃろうな、、、添島今回ばかりはお主に掛かっているかもしれんの、、、」



〜〜〜単語やスキルなど〜〜〜

十四階層の敵について

巨大アメフラシ…体長一メートルはあるアメフラシ。皮膚に弱い毒がある。そして霧状の毒を撒き散らしそれにかかると吐き気や倦怠感、催眠、幻惑などを起こす。本当のアメフラシは皮膚の毒も海藻類によるし、紫の奴も食欲を無くす程度の効果がある。

巨大ムツゴロウ…縄張りを守っておりそこに入った者に尾ひれを使い上空に飛び跳ね、激しく大きな口で攻撃してくる。体長は三メートル位。皮膚は柔らかく簡単に切れる。脅威なのは上空からの自重でのプレスや陸上で暴れたりするとサイズ故に面倒。

クラゲ…麻痺毒の触手を使う。海に引きずり込もうとしてくる。魔法で倒すのがベストかと、、、

巨大亀の手…デカイ。鱗で覆われているがそこまでの強度は無い。神経が通ってない様で切っても血は出ない。根元から切り裂かないと攻撃をやめない。だが根元の位置は動かせない。サイズは人間サイズ。

巨大ナマコ…きもい。物理と魔法に強い耐性。内臓出す。サイズは一メートル程。

ヤドカリ…カニと貝の合体。甲羅は硬いが好戦的では無く甲羅に潜って身を守る。だが足の本数的にカニでは無い。

巨大フナムシ…速い。デカイ。気持ち悪い。ゴ◯ブリみたい。

巨大ワラスボ…エイリアンの様な見た目をしており、長い牙が顔の全周に付いている。鰻の様な身体で地面からの急襲を得意とする。一度噛むと中々離れない。

鳥…フナムシ食う。丸くて可愛い。


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