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着ぐるみタクシー

作者: 神城クリス

 あなたは着ぐるみタクシーという都市伝説を聞いたことがあるだろうか。

 深夜、終電が終わりタクシーで帰宅しようと思った人の前に現れ、乗ってみると運転手が熊の着ぐるみを着ているという。

 偶然にその奇妙なタクシーに遭遇したという友人の話では、その熊の着ぐるみは一言も喋らなかったらしい。

 タクシーは友人を乗せるやいなや、行き先も聞かずに走り出し、驚いた友人が慌てて行き先を告げると、走行中にも関わらず、ゆっくりと後ろを振り向き、友人に向かって黙って頷いた。

 脇見運転などというレベルではないその運転に怖くなった友人はたまらずその場で降ろしてくれと言うが、タクシーはまるで止まる気配を見せない。

 その異常さについに耐えきれなくなった友人は、次に停車したら逃げようと決意した。

 しかし、不思議なことにタクシーはいつまでたっても止まらない。

 信号のない高速道路なら話はわかるが、ここは一般道なのだ。

 それにもかかわらず、タクシーは友人を乗せてから一度も信号に引っかかっていないのだ。

 それはただの偶然なのだろうか。

 タクシーはほとんどスピードを落とさずに走っており、さすがにその状況で車外に飛び出る勇気は無かったと友人は言う。

 その後もタクシーは無言で走り続け、友人は無事に帰れることだけをひたすら目を瞑って祈り続けていたらしい。


 その時だった。


 今まで止まることのなかったタクシーが突然止まったのだ。

 友人は何も考えず、転げるようにタクシーから飛び降りるとそこは自宅の前であった。

 そして後ろを振り返るとタクシーの姿などまるで最初から無かったかのように消えていたのだという。

着ぐるみを着てタクシーを運転する幼女の話を考えていたんだけど、何故かこんなんなりました。

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