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最強プレイヤーが代表チームを率いて世界一を目指す話(旧題/日本サッカー架空戦記)  作者: 三輪和也(みわ・なごや)
グループリーグ第2戦/幽玄
36/112

水上道その3

 有村がフィールドにボールをいれようとする。

 狙いは前方の鹿野。

 セルビアの選手が喰いついたのを見てからボールを樋口に渡す。


 樋口は斜め前にいる鹿野へ高いスローイン。

 鹿野は頭でボールをそらし走る有村へ。

 有村は並走する俺へパス。

 アタッキングサード。シュートを意識できる位置で前をむいている。

 しかし前に勝負できる人数がそろっていない。

 セルビアはリトリート、ボールを奪いにこない守り。

 俺の右手を佐伯が走る。ここまでこいつが上がってくるのは珍しい。

 佐伯へパス。佐伯は一度右を見てから左サイドに長いパス。

 左サイド、鹿野がトラップミスしたボールを樋口がカヴァー。

 樋口から鮎川。鮎川から有村へ。セルビアディフェンスはふりまわされる。

 有村はDFラインの前で右横にいる俺を見た(でも狙いは俺じゃない)。


 ノールックパス!


 足を止めたDFの裏を鹿野がとる。

 鹿野は左足でゴール前に雑なクロスをいれる。自分がそこにいるならともかく。

 鮎川も水上も間に合わない。

 ボールは流れる。タッチラインを割りそうになる。

 選手たちは足を止めかける。

 しかし諦めていないプレイヤーが2人。

 テスラ、そして木之本だ。

 木之本はバウンドしたことを利用し浮かせたボールを上げる(そのまま倒れた)。ここまで戻り守っていたテスラだったが触れない。

 そのボールが水上の元へ(サイドバックがマーク)。

 水上はトラップすると見せかけ反転する(相手は前をむかれる)。

 水上は右足でトラップ(相手はトラップの際を狙っている)。

 ボールはマーカーの頭上を越える(相手は眼の前のボールに反応できない)。

 水上がエリア内でDFをかわした! だがセルビアの次のDFがもう寄せている。

 水上はボールだけを見ている。倒されたが、

 ボールはそこにない。バックパス。そこに走っているのはどフリーの木之本。

 

 蹴った。


 決まった。


 決めた木之本が1番驚いている。シュートを放った位置で立ちつくす。

 呆然とした木之本に水上が抱きつき、そしてこの攻撃で特に何もしていない俺が肩を組む。まあ俺だって、そんなこともあります。




 日本

    3-1

        セルビア


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