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謳った言葉。
誰しも何かを、誓ったことはあるはずで、
それを守っても、守ってなくても、生きている。
そんな1話です。
君のために謳った言葉。
君を想って謳ったはずだ。
サヨナラの言葉も、
アリガトウの言葉も、
まともに声掛けできなくて、
ただ刹那に想いがよぎる。
これは悩み苦しい時だから、
瞬時に生まれ、即座に消える。
これは辛く寂しい時だから、
不意に現れ、突然無くなる。
俺がしたこと、過去の過ち。
お前と過ごしたあの時間。
俺等にとって思い出で、
過ぎた時間で終わってる。
悲しくなんてないけどさ、
寂しい現実。これはあるんだ。
どうにもできない、ちっぽけな自分。
寄り添うことも、願うことも、
俺にはできない。
惨めに消える。
誰に縋る?
お前はいないのに…。
涙は枯れたし、どこに向かうの?
サヨナラだけは言えてないから、
まだ手放さないよ…お前だけは…。
誰かに縋りたい。
そんな作者です。