表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/107

第13話「越前にて、味と謎の交差点 ―九頭竜の水面が映す影―」


■Scene1:味の旅、まずは醤油カツ丼から


早朝、福井市を出発し、美琴はレンタカーで越前大野市方面へと向かっていた。

本日の予定は、“越前グルメめぐり”。一人の旅で、心も体も満たすつもりだった。


最初に訪れたのは、地元で有名な食堂。


「ご注文、越前名物・醤油カツ丼ですね!」


薄衣に包まれたトンカツに、濃厚な自家製醤油だれがじゅわっと染み込む。

美琴はその香りに思わずうなずいた。


「これは……ご飯が止まらなくなる味……っ」



■Scene2:九頭竜舞茸と上庄里芋の優しさ


次に訪れたのは、道の駅・九頭竜。

ここでは名産の上庄里芋の煮物と、九頭竜舞茸の炊き込みご飯を味わった。


「この舞茸、香りが深い……」

「そしてこの里芋、ほろほろ……まるで“福井の母の味”みたい」


思わず、箸が止まらない。



■Scene3:湖畔にて、異変の匂い


午後、九頭竜湖に差し掛かった美琴は、湖のほとりで休憩していた。


紅葉の広がる湖面。風の音しか聞こえない。

だが――ふと、対岸に不自然なものが見えた。


「……あれ、流木じゃない」


目を凝らすと、湖面に浮かぶ人影――

すぐに美琴は通報し、数十分後に警察が到着。

調査の結果、身元不明の男性の遺体であることが判明した。



■Scene4:羽二重餅と、静かなる違和感


現場検証が続く中、美琴は近隣の菓子処で有名な羽二重餅を購入。


「こういう時こそ、甘いもので心を落ち着かせなきゃ」


もちもちとやわらかい餅の感触に、ほんの少しだけ安堵する。

しかし、心の奥にはどこかひっかかるものがあった。



■Scene5:予兆の報せ、ふたつの現場


夕方――福井県警から連絡が入る。


「越前大野市の亀山公園と、越前大野城で、

それぞれ“遺体が発見”されたとの通報が入った」


まさかの3ヶ所同時。

しかも場所は、全て観光名所で人通りもある。


「これは……偶然じゃない」


事件の匂いが、はっきりと立ち上ってきた。



■Scene6:今宵の宿で、明日を迎える準備


夜、美琴は越前大野市内の宿に宿泊。

夕食には、地元の郷土料理越前おろし蕎麦が振る舞われた。


「ピリッとした大根おろしと、のどごしのいい蕎麦……これぞ大人の味」


翌日はさらに続く名物巡りと、

三遺体事件の捜査協力――心も体も研ぎ澄ます必要がある。


「明日も、“味と事件”の続きを――しっかり受け止めなきゃ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ