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えっ、吉常くん大学行かないの?~托卵で生まれた俺、大学に行かずに迷宮探索者で立身出世を目指す~  作者: XX
第8章:解放のとき

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第92話 告白

「えっ、そういう冗談ってセクハラになるんじゃないの?」


 あまりにもいきなりだったから、俺は真顔でそう返した。

 すると佐藤は少し怒ったような様子で


「……冗談じゃ無いよ。本気だよ」


 そう言って来た。

 周囲には聞こえない様に声量は抑えていたけど。

 その目は……


 確かに本気に見えた。


 彼女は言う


「吉常くん、カッコいいと思うし、クラス保持者でしょ? ……並みの男の子より絶対に強いから、いざというときにまず確実に守って貰えるじゃん。そんなの、行くしかないでしょ」


 そう言って微笑む佐藤。


 そういうもんなの……?


 でもさ


「俺、佐藤のこと全然知らないぞ?」


「これから知れば良いでしょ」


 俺の言葉に、食い気味で被せて来る佐藤。

 ……それぐらい本気ってことなのか……


 でもな……


 何だか俺は「分かった。付き合おう」とは言えなかった。


 それが何でなのか……




 結局、佐藤の告白については「俺の中ではそんなに急に決められない。ちょっと待って」と言って保留した。


 明日絶対に返事すると約束して。


 佐藤……


 確かフルネームは佐藤しずか、だったっけ?

 クラスの男子で「顔つきがエロい。きっとエッチが上手いに決まってる」なんて決めつけてこっそり盛り上がってる奴がいた。


 まぁそいつはアホ野郎なんだけどさ……


 どうなのかな?

 嫌な女では多分無いんだろうとは思うんだが。


 そういう女だったら、多分話題には上がらないと思うんだ。

 あくまで多分だけどな。

 いくらエロくても、嫌な人間を讃えるようなことを言うのは嫌だろ。

 だから多分、嫌な女では無いんだろ。多分な。


 知らんけど。


 俺は悩みながら、トイレに入る。

 用を足して手を洗う。


 そして洗面台の前でハンカチで手を拭いていると


 ……トイレの外での会話が聞こえて来た。

 男子数人の会話だ。


 今の俺は耳が良いから、こそこそ話している他人の会話も耳に入って来るんだ。

 それはこんな内容だった。


「しかし、アイツの告白、成功するのかね?」


「どうだろ……?」


「俺はなかなか厳しいと思うんだよね」


 誰か告白するのか。

 俺には特に関係ない話だ。

 俺は聞き流していた。


 ……次の言葉を聞くまでは


「でも吉常と別に付き合ってるわけじゃないんだし、フリーってことだろ?」


 俺の名前。

 それを認識したとき、俺のハンカチで手を拭く手が止まった。


 えっ


 その言葉で俺の脳裏に過る姿。

 俺と付き合っていると、良く誤解されている女子……


 それは……


「まあ、放課後に訊いてみようぜ。告白がどうなったのか……霧生相手に」


 ……何だって?

 霧生が……?

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