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僕を誘導して思い通りにする彼女は、完全に“サイコパスに違いない!”

作者: 七瀬







僕の彼女は僕を知らないうちに誘導し思い通りにする

“サイコパスだと確信した!”



僕の彼女は、好きな物を食べるにしろ、好きなところに行くにしろ、

僕を上手く誘導するのが得意なんだ!

僕は違和感なく、気が付けば彼女の思い通りになっている。

つい最近も、二人で夜の晩ご飯を何処へ食べに行こうか言い合いになった!




『私は焼き肉がいい!』

『僕はお寿司がいい!』

『じゃあさじゃあさ、どっちに行くか決めようよ。』

『えぇ!? 嫌だよ、たまには僕の言う事も聞いてくれないかな!』

『“今日の私は絶対に焼き肉がいいの!”』

『僕だって、お寿司がいいんだ!』

『でもさ最近、ルト?  “痩せたんじゃない?”』

『えぇ!? そうかな、』

『そうだよ! モリモリ肉食べて、筋肉つけたら? ルトはもっと

カッコ良くなると思うんだけどな~』

『“もう、そんな手に引っかからないぞ!”』

『私以外の女の子にもモテるんだよ! 自分が胸板が厚くなったところを

想像してみてよ! カッコいいと思わない?』

『・・・ま、まあ、カッコイイだろうけどさ、』

『“女の子に、キャーキャー言われて! ルト君カッコいいとか女の子に

モテモテで、ああ~羨ましいわ~!』

『“仕方ない、今日は焼き肉にしよう!”』

『“流石! 男前だねぇ~そりゃ~モテるわ~!”』

『なんだよ、やっぱり自分でもカッコいいと思ってたけど? 胸板厚く

なったら? 女子にモテるのか?』



 ・

 ・

 ・



『“単純バカね!”』

『えぇ!? 何か言った?』

『言ってない言ってない! “さあ、焼肉食べに行こう!”』

『おーう!』

『焼き肉! 焼き肉! 焼き肉!』








最初に絶対に今日は、“お寿司の日”と決めて彼女と話し合うのだけど?

気が付けば、彼女が食べたい“焼き肉”になっている!

甘い誘惑を彼女は僕に突き付ける!

彼女以外の女の子にモテるとか言われれば、やっぱり肉かなって思うよね?

それがまるで自然の流れのように決まっていくんだ!

たまには、僕の言う事も聞いてほしい!

最初にそう言っても、最後には彼女の思い通り!

僕が騙されやすいのか? 彼女の話し方が上手なのか?

いつも僕の想っている通りにはいかないのだ!

それは何をするにしても何処へ行くにしても、“彼女の決めたモノ!”

僕の考えは彼女にかかれば、無駄骨だな。





・・・だけど? こうも思う!

きっとこれが“幸せな時間なのだろうと”彼女とこうやって話し合いも

しながら結局! 彼女が決めたモノになるけど、彼女の幸せそうな顔が

見れるだけで僕は幸せなんだとね!

喧嘩もしょっちゅうするけど? それでも彼女と居る時間が僕は好きだ!

何気ない駆け引きをしながら? 彼女と笑い合う時間。

そう考えたら? 別に僕が選んだものじゃなくてもいいかと思えるし。

でもさ、一応! 彼女に話を付き合ってあげないとさ。

それが“彼氏”ってもんでしょ!



最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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