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スキルをよみ解く転生者〜文字化けスキルは日本語でした〜  作者: よつ葉あき
クリスディアへの道程

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36.マジック鞄の非常識

すみません。

後からマジック鞄の容量、修正しました。

最初、部屋の広さで考えて㎡としてたのをそのまま㎥に直したため、容量でかすぎ!てな訳の修正です。


夕食の時間までの間、私たちはまた市場にきた。そして、果物屋のおばさんに約束の物を渡したのだ。おばさんは


「これがケーキってやつかい?

こんな綺麗な食べ物、初めて見たよ!」


そう言って嬉しそうに笑ってくれた。





そして、その帰り道……。


市場には色々な店があった。

食べ物を売ってる店が多かったが、中には服や雑貨を扱っているお店も。


「この店が良さそうだな」


オブシディアンが足を止めたのは、まさかの雑貨屋だった。意外すぎる。

絶対、食べ物屋に行きたがると思ったのに……。


ちなみにオブシディアンは、マントを目深に被っている。

リズだけでも目立つのに、2人に並ばれたら目立ってしょうがない。


その雑貨屋で、オブシディアンが手に取ったのは小さめな腰に付けられるベルトポーチ。



「そのポーチが欲しいの?

ディアン、ポーチなんて使うの??」

「ちょっとな。

ついでに、ティアナにも作ってやろう。

好きなのを選ぶがいい」



『……作ってやろう?』


既に完成品でしょ? と思ったが、

リズにもオブシディアンに従うように言われ、言われるがままに、私も選んだポーチ。


私が選んだのは、シンプルなキャメル色のレザーバッグ。

小さめで、財布とスマホを入れるのにちょうど良さそうだけど……今はどっちも持ってないけど。







「で、結局何をするつもり?」


私達は、宿の部屋へ帰ってきた。

テーブルの上には先程買ったポーチ。


オブシディアンは目を閉じると、ポーチに手をかざす。



ふわりと、風が舞った。

窓もドアも閉まっているのに、オブシディアンの長い髪がそよぐ。そして、手元には──二つの魔法陣。


円の中には複雑な図形や文字がみえる、もしかして……魔法陣ってやつ!?


その魔法陣の周りに光が集まる。

白い様な青い様な紫でもある様な、様々な色に変化する光が煌めき、カッ!っと強く光ったかと思うと、その光は魔法陣と共にポーチへと吸い込まれ──消えた。


オブシディアンはポーチを手に取り眺めると

「よし、上手く定着したな」とつぶやき、私にポーチを渡した。


思わず中を覗いて見たり、裏返してみたりしたが何も変わってないように見える。



「……? 何を、したの?」

ポーチ(これ)を【解析】してみなさい」

「【解析】」




-----------------------------------------------------------------------




【マジック(バッグ)


・異空間と繋がっている為、重力を感じずにアイテムを持ち運ぶ事ができる。

・内容量は物により異なる。

・頭の中で取り出したい物をイメージし、中身を取り出せば、望んだ物を取り出せる


(効果)

空間魔法・時間停止


(品質)

★★★★★


(状態)

新品


(補足)

所有者/ジルティアーナ・ヴィリスアーズ

容量/30㎥




-----------------------------------------------------------------------




「マジック(バッグ)!?」

「エリザベスが持っているのをみて、欲しがってただろ? 空間魔法は私の領域だからな」

「ありがとう! 大切にするね!!」


初めての、私の魔術具だ!

嬉しくなってマジック(バッグ)を眺めた。

見た目はさっきまでの、普通のポーチと変わらないのに……。



「こんなに小さいのに30㎥も入るなんて、凄いねぇ」

「30㎥!?」


私の言葉に激しく反応するリズ。

もしかして、普通じゃ……ない?



「えっ、もしかしてこれ、普通よりめちゃくちゃ大きいの?」

「大きいなんてもんじゃありませんよ!

私のマジック(バッグ)は5㎥ですが……600万ペルでした」


…………。


えええ!?

600万って、私の年収ぐらいじゃん。

リズ、腰からそんな高級品ぶら下げてたの!?


て、ことは……それより容量がある私のマジック鞄(これ)って……!

と、震えた。


リズによると、マジック(バッグ)自体が貴重なものであり、かなり腕のいい魔術具師じゃないと作成が難しいらしい。

その為に値段もそれなりにする。大体市販されてる一般的なマジック(バッグ)が1㎥くらいらしい。


1㎥って小さくない?

と思ってしまったが、冷静に考えればそれでも、それだけの量のアイテムが小さな鞄に入るのが凄い事だし、なにより限界まで入れても重さを空っぽの鞄の重さしか感じない。と思うと確かに凄いことだ。


ちなみに、そんな高価な物を腰にぶら下げてると、強盗にあうんじゃあ……!


と震えた私にたいして、危険な目に合わないように、私のマジック(バッグ)には加護が付いており、悪意を持って触ると痛みを感じるようになっているうえに、私以外が開けられないように制限をかけてくれたらしい。


通常の物より、だいぶとんでもない容量な上に、そんなセキュリティが付いてるってどんだけよ。と思ったのだが……



「ところでアイテム(バッグ)って時間停止なんて効果ついてたのね。

これって食べ物とか入れても劣化しないし、温かい・冷たい食べ物とかがそのままキープ出来るってことよね? 凄い便利!!」


「…………。」




……リズによると時間停止というのは、

もの凄いレアな効果らしい。


なんでも、魔術具師じゃ付与(つける)事が出来ず、ダンジョンのボス等からレアドロップできるかどうかの──伝説級の代物。


王族が時間停止の効果が付いてるマジック(バッグ)を持ってるという噂らしいが、本当か定かでも無いし、仮に持っていたとしても私のような大容量では絶対ない。という……。


便利さと希少価値で、時間停止が付いてるだけで通常の何倍もの価値になるらしい。


……これ、何億円分の価値があるってこと?

腰にぶら下げて歩いて、本当に大丈夫なの!?





次回、2日目の宿での夕食

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― 新着の感想 ―
[良い点] 最近読ませて頂いてます。期待してます。 [気になる点] 物の容量を示すのは㎡ではなく㎥だと思います。
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