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（二）-2
もちろんそれは本人の可能性もある。しかし居留守を使うならノックの後に、動かず静かにしていればよい。それにもかかわらず、音が鳴ったのは住人以外の人間がいてノックの音に反応したからだ。そうでなければ音は聞こえない。
豊永はドアノブを掴み、回した。予想通りドアノブは回った。しかも少し開けることができた。鍵はかかっていなかった。
豊永は警戒しながら、ゆっくりドアを開いた。部屋の中が見えた。明かりはついていない。昼間とはいえ、薄暗かった。
（続く）
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