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プロローグ
「いっけなーい!遅刻遅刻ぅ!」
私はトラック。今日から高校1年生!
「行ってきまーす!ブォォォン」
初めての高校なのに寝坊しちゃって大慌てした私は、朝ご飯のガソリンを咥えながら家を出て、時速120キロで人身事故を起こしながら学校へ向かう。
「お願い間に合って~(泣)」
目の前の角を曲がれば、学校まではあと少し。でも、ホームルームまであと30秒!私は涙目になりながら曲がり角をドリフトしようとした。すると…………
バンッ……
何者かに射撃された。ドクドクと生温かいガソリンが身体から流れ落ちる。なんで?どうして?痛い、痛い、痛い、熱い、熱い、熱いあついあついあついあついあついあついあついあついあついあついあつい。
朦朧とする意識の中声が聞こえた。
「総被害者数は80人超えだ……クソッ、この暴走トラックめ……」
あ、私が人身事故起こしたから警察に撃たれたのか、納得だわ。
ここで私の意識は途絶える。