邪眼の勇者 ~未来が見える男の、決して優雅ではない冒険譚~
勇者ジェイナスが魔王を倒してより十年。
冒険者ギルドには『邪眼』と呼ばれる凄腕の冒険者がいた。
――レオンという名の男だ。
彼は隻眼だったが今までに失敗した依頼は無く、討伐依頼さえもたった一人で全てをこなしている。
そんなレオンが『邪眼』と呼ばれるのには、二つのワケがあった。
一つは鬱屈した性格が目に現れるのか、常に三白眼で人を睨む癖があること。
そしてもう一つは、彼の一つだけ残った右目に宿る力――【未来視】によって。
ある日、依頼を終えたレオンが冒険者ギルドへ戻ると、マスターから驚くべき話を聞かされた。
「元勇者のジェイナス様が、レオン――お前に頼みたい依頼があるそうだ」
なぜ元勇者がしがない冒険者風情に依頼をするのか不思議に思ったレオンだが、しかし、この依頼料が破格であった。
「――大金貨三百枚」
「なっ」
こうしてレオンは金に釣られ、元勇者の待つ王宮へと足を運ぶのであった。
――――
※8話で終わります。ヒューマンドラマ風の短編? 中編? そんな感じです。
冒険者ギルドには『邪眼』と呼ばれる凄腕の冒険者がいた。
――レオンという名の男だ。
彼は隻眼だったが今までに失敗した依頼は無く、討伐依頼さえもたった一人で全てをこなしている。
そんなレオンが『邪眼』と呼ばれるのには、二つのワケがあった。
一つは鬱屈した性格が目に現れるのか、常に三白眼で人を睨む癖があること。
そしてもう一つは、彼の一つだけ残った右目に宿る力――【未来視】によって。
ある日、依頼を終えたレオンが冒険者ギルドへ戻ると、マスターから驚くべき話を聞かされた。
「元勇者のジェイナス様が、レオン――お前に頼みたい依頼があるそうだ」
なぜ元勇者がしがない冒険者風情に依頼をするのか不思議に思ったレオンだが、しかし、この依頼料が破格であった。
「――大金貨三百枚」
「なっ」
こうしてレオンは金に釣られ、元勇者の待つ王宮へと足を運ぶのであった。
――――
※8話で終わります。ヒューマンドラマ風の短編? 中編? そんな感じです。