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目覚めた先は...
あの とてつもなく激しい頭痛と目眩で
意識を失ってからどれくらい経ったのだろう…。
ヒュゥーーー … ビューーン……
ーー風の音?
顔に強い風が当たっている。
「うっ、うぅん……。」
顔を触るとかなり冷たかった。
長いこと倒れていたようだ。
目を開ける。 空はもう暗かった。
不気味なほどに大きな月がこちらを見つめている。
「夜になってる…。」
"早く家に帰らなきゃ"
「……………あれ?…。」
”ここ、山じゃない...?”
意識を失ったのは山の中。
しかし、目が覚めて感じたのは土の感触ではなかった。
「…待てよ…?」
“コンクリートか...?”
体を起こしてみる。
普通に体の自由が効いた。
気絶するほどの激しい頭痛や目眩だったのに
何故かなんともなかった。
"さっきのは一体……?"
「......!」
俺は周りを見渡して衝撃を受けた。