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そのさん お兄ちゃんは敏感肌

うう、インフルきつい! マジつらたん!

……うっ! あたまが! 喉もボロボロだよう……


熱に浮かされながら書いたので頭のおかしい文章になってたらごめんなさい!

あ、それはいつものことか





「……うっ! ぐすっ!」


「い、いや、だからごめんって! お兄! 許して!」


「……うう……股間が湿って、気持ち悪いよう……」


「……仕方ない、ベッドに戻ろ?」


「おやおや、廊下が汚れちゃったねえ」


横でただ傍観していただけの男がニヤニヤしながらそう言った。



ぷちっ!



「こうなったのは先生のせいでしょうが! 着替えはあたしが面倒見ますから

あんたは廊下の掃除して!」


私の半ギレ気味な態度にきょとんとした表情をしていた先生だったが


「……ふう……やれやれ、仕方ないね……

廊下の掃除は僕がちゃんとやっておくよ、それでいいのかい?

ふふ……美少女の排泄物……尊いねえ……ふふふ……」


「…………」


なんか、喜んでやってくださるようだ。 この変態め!

きもいけど、まあ、いいか


途中、給湯室でお湯とタオルをもらい

病室に戻ってきた私達は

お兄ちゃんをベッドに寝かせる前に、まずは


「お兄、患者衣とパンツ、脱いで」


「ふえ?」


「いや、”ふえ?”じゃないでしょう? 

このままベッドに戻ったらベッドも湿っちゃうから!

それにちゃんと拭かないと、衛生上も良くないよ!

術後そのままの状態なんだし、ついでに全身拭いてあげるから」


「ふぅええ~?」


「……もう! えいっ!」


「あっ!」


私はお兄ちゃんを上半身だけベッドに横倒らせ(つまりは押し倒した)

有無を言わせず患者衣を捲り上げた。


そこには、当然というか、当たり前だったが、お兄ちゃんの股間には、何も無かった。


「…………」


ていうか、そもそもパンツすら無かった!


「み、見るなあー!」


お兄ちゃんは両手で必死に隠そうとするが


「見なきゃ拭けないでしょ?」


その力はとても弱々しくて私の力でも簡単に払いのけることができた。


……あ、なんかこれ、強姦でもしてるみたいな気分になってくるわ

お兄ちゃん顔真っ赤で涙目だし

なんかイケナイことしてるみたい。


「…………」


全身が剥きたての茹で卵のようにつるつるだった。

なんだこれ、ムダ毛とか一切ないね

それどころか何にもないね! なんか神々しさすら感じるよ!


「……完全に、女の子だね」


「……ぐす! オレだって、まだ見てないのに」


「お兄はまだ見なくてよろしい!」


俯こうとしたお兄ちゃんの首を、ぐいっと強引に上に押しあげた。


「なんでー!?」


顔から始まって腕、背中、前、脚と拭いていく


「うひゃはっ!?」


「ちょ! 変な声出さないでよお兄!」


まあ、本当に剥きたての卵みたいなもんだしね

皮膚表面は相当敏感になっているのだろう


最後にタオルを変え軽くデリケートゾーンを拭いた。


「んあーっ!?」


「あ! ごめん痛かった?」


「…………」


真っ赤な涙目のまま黙り込んでいる。


「……も、もういいだろ! はやく服着せてくれ」


「はいはい、あ、後でパンツ買って来なくちゃね」


「……パンツ?」


「柄はキ○ィちゃんで、いいかな?」


「いやだーっ!」









「さてと、とりあえず、伊吹くんの死亡診断書を書いて

葬儀をしないといけないね」


「よろしくお願いします。 先生」


「お父さんは、海外でしたね

戻ってこられそうですか?」


「……いえ、それがちょっと難しいみたいで……」


「まあ、実際問題、本当に死んだわけじゃなく生きてるからねえ

仕事の方を優先したい気持ちもわからなくもないけど、

でも世間体を考えたら息子の死には駆けつけてあげた方がいいとは思うんだけどね」


母と先生が今後について話をしていた。

今朝、お父さんにスカイ○で連絡とったら


『中身の方は無事なんだろ? だったらいいじゃん、あとよろしく~』


であっさり終わりだったよね、あの糞親父。


結局知らなかったのは私だけだったのか……

まあ、普通にお兄ちゃんが天寿を全うすれば

この子が現れるのは相当先の未来だった筈だしね。


そんなに慌てて説明する必要性も感じなかったんだろう。


「まあ問題は伊吹ちゃんだよね

まだまだ先だと思っていたから段取りが不十分なんだよね」


「段取り?」


「伊吹くんは女の子になりましたって世間的に通用すると思う?」


「……あ! そうか」


「また新たに戸籍が必要になるわけだけど

まあ其の辺は蛇の道は蛇ってね

音小野一族に過去お世話になった人間がちゃんと官僚にもいたりするわけだ」


「…………」


一体、お兄ちゃんの一族って昔はどんだけブイブイ言わせてたんだろうか?

役人や医者まで味方につけてるなんて……

もしかしたら裏から結構日本の歴史に関わっていたりして?


「お父さんの海外での隠し子設定でいくかあ

母親が亡くなったからとかなんとかで、引き取ってきたという体で。

ま、戻っても来ないんだから、それくらいの汚れ役は引き受けてもらおうか

流石にあやめちゃんの子供にするわけにもいかないしね」


「当たり前です!」


いくらなんでも私が5~6才の頃の子供ってありえないでしょ!

あ、でも史上最年少記録で5歳で子供産んだ子も確かいたんだっけかな?

どのみちそんな世界記録にチャレンジみたいな設定は使えないよ!


「名前は、確か同一戸籍では同じ字は使えないはずだから

ひらがなで『いぶき』でいいかな? 呼ぶときなんかにも困らないし

ああ、伊吹くんはもう死んでるからそこは気にしなくてもいいのか」


「…………」


そういえば、まだ私

お兄ちゃんの遺体と対面していない。

葬儀の日にはもう少し綺麗に整えておくと言われて

一旦は引き下がったのだけれど

本当は見るのが怖いだけなのかもしれない。


グロが、という意味ではなく

認めたくない自分がまだ心のどこかに居るのかも。


「まあなんにしてもお披露目はまともに歩けるようになってからだね

それまでには必要なものは揃えておくさ」


しゃくだけど

今は先生に全部任せた方がいいみたいだ。

私に出来ることなんて…………





「伊吹っ!」




……あ

そういや一人、どうしても関わり合いを持とうとする奴が居たのを

今更ながら思い出してしまった。

思い出したくなかったけど



そこに現れたのは昨晩の事故を聞きつけてやってきたお隣さん

所謂いわゆる幼馴染の女の子、音成おとなり奈芝美なじみの姿があった。





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