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2話 部活

「むにゃむにゃ⋯」


 俺は昨日、目が冷めたらJCになっていた自宅警備員である。


  現在、気持ちよく眠っているところである。


 なんで寝ているのにこんな事考えているのかって?


 んな事知らん、気にすんな。


  「お兄ちゃーん!!」


「にょえ!?」


「朝だから起きようね」


  「えー」


  「えーじゃない!学校だよ—?」


「おねがぁい⋯」


「可愛くお願いしてもだめ!」


「むー」


  人様が気持ちよくご着床のところに勢いよく入ってきた挙げ句、叩き起こしてきたこいつはころん、俺の妹である。


「お兄ちゃん、早く食べて学校行ってよね?」


「お前は高校ないのか?」


「今日は休みなの」


 ⋯ずるい、いいな


 そんなことを考えつつ、学校に行くのであった。





「———でさぁ、みなちゃん。うちの彼氏がー  」


  学校に来るや否や恋バナを仕掛けてきたのは、昨日カメダ珈琲に一緒に行ったもかちゃんだった。


 やはり陽キャは恐ロシア。


「みなちゃん聞いてるー?」


「ぁ、う、うん」


「でさ、まじアイツ、ヘタレかって!うちが雰囲気作ってやってるのに、キスすらしようとしてこなくてさ。てかさ、みなちゃんは彼氏おらんの?」


「う、うん。いないかな」


「あれ、もかじゃん!今日は早いね—」


  俺達が話している間に割り込んできたこの女子は、、、 うん、誰? けどまぁ、クラスの人なのだろう。


「あ、えっと君は転校生の—」


「雨宮みなです」


「みなっちね!あたしははるか、よろしくー」


「み、みなっち⋯?」


  すぐあだ名を付けてきた。


  やはり陽キャはおそろ⋯


「え、てかさー。みなっちまだクラスライン入ってないっしょ?いれたげる」


「あ、ありがとうございます」


「あー、ごめんねみなちゃん、忘れてたわ」


「だいじょぶ」


 そういえばそうだった。


 俺が学生の時もクラスラインというものがあった。


  ——まぁ、誘われたことなどなかったが。


「キーンコーンカーンコーン」


  「はーい、みんな席につけー」


  チャイムが鳴り、朝のホームルームが始まってしまった。


  「あ、ヤッベ。じゃあまたね。もか、みなっち」




  ——うむむ。 朝のホームルームが終わった今、今世紀で一番思考をめぐらしていた。


 何にそんなに頭を抱えているのか、それはクラスラインである。 というのも、前の体では、クラスラインに入ったことがなかったため、入ったときになんと言えばよいのかわからないのである。


 何も入れなくてもいいんじゃないかとも思ったが、ただでさえクラスの人とほとんど話さないのに、これ以上溝を深めても良いものかと思い、何かしら言うことには決めた。


  ”どうもみなさんこんにちは”


  か?それとも無難そうに、


  ”よろしく”


 なのか。


 まさかクラスラインに入るだけでこんなにも悩むことになるとは。 前世では考えられなかった。


「あれ、みなっちそんなに考え込んじゃってどしたん、話聞こか?」


「ぁ、いや、クラスラインになんて入れようかなって」


  「あねあね。んー、まぁ無難に、”やっぴー”でいいんじゃない?」


「や、やっぴー?」


「いいじゃんいいじゃん!打ち込んじゃおうよ、それ!」


  「あっ」


  このJCギャル、本当に送りやがった。


  やばすぎだろ、、、 なんとなくクラスの視線を集めてる気もするし。


  「これ大丈夫?」


「大丈夫大丈夫!あ、そんなことより部活決めたん?」


  部活か⋯


 男の時は帰宅部だったし、帰宅部でいいかn

「まだ決まってないならうちの部活見に来なよ!」


「あー、帰宅部でいいかなって⋯」


「いいじゃんいいじゃん、一回見にきなよって」


  「けどー」


「一回だけ!ね?」


 ——というわけで、半ば強引につれてこられたのだが⋯ 部室(?)と思われる部屋に入ったら、全員PCを開いていたり、書類を見たりしている。


 まさかこのギャルがパソコン部? いやそんなわけ。


「これ何部なの?」


  「生徒会執行部」


「せ、生徒会!?」


  大声を上げた瞬間、全員の視線が集まる。


「ぁ、ごめんなさい。はるかちゃん、なんで生徒会?」


「あー、うちは生徒会が部活として存在してるの。てかはるかでいいよー」


「⋯はるかも生徒会なの?」


  「うんそだよ」


「大丈夫この学校」


「どういう意味だよー!」


 どうやら心の声が漏れ出てしまっていたようだ。


  笑って流してくれてよかった。


「うちは結構ホワイトだし、体験で今日だけ入ってみたら?」


  まあ入ることはないと思うが、断りづらいし体験だけしてみるか。


「わかった、体験だけなら」


  「おっけ、決まりね。んーとじゃあ、早速だけど体育祭の準備を手伝ってもらおうかなー」


 体育祭⋯


 俺が嫌いな三大行事が一角。


 運動ができない陰キャにとって、体育祭とは敵と行っても過言ではないのだ。


「何すればいいの?」


  「買い出しかなー。雪中って私立だから、2年に一回道具を買い替えるのよ」


  うむ、雪中とはなんなのだ。


  今は梅雨前で、雪が降る季節ってわけでもないし⋯


「雪中ってなに?」


「え!?うちらが通ってる、雪乃中学校のことだけど...」


 ——全く知らなかった。 そういえばころんに、学校について聞いてなかったな。


「あっ、あーそうだったネー」


「まあ転校してきたばっかりだししゃーないっしょ」


  危ない、助かった。


  「じゃあ早速買い出しへレッツラゴー!」


「みなっちって彼氏いんのー?」






 現在俺は、クラスメイトであるはるかと共に、体育祭の買い出しに来ていた。


 にしても⋯


 なんで女子はこんなにも恋バナが好きなんだ!?


 佐藤さんと話している時もほとんど恋バナしか話してこないし。


「う、うーん。私は彼氏いないかなー」


  「うちがいい人紹介してあげよっか? て思ったけどみなっちかわいいし必要ないか!」


  うむ、やはり俺の女姿はかわいいらしい。


  というか、発想を転換してみると⋯


 放課後に


  JCと


  二人で


  買い物!?!?


  それって実質デートではないか!!


 前世じゃ絶対に考えられんな⋯


「⋯ぇ、ねぇみなっち?」


  「ひょえ!?」


  「⋯?だいじょぶ?」


「う、うん」


「ならいいけど⋯それよりさ、ちょっと寄り道であそこよらない?」


「あそこ?」


「そう、あそこ。ピンクなものがいっぱいあるトコ」


「ピンクなものがいっぱいあるトコ!?」


「そう、もしかして行ったことない?」


 JCのくせに性の喜びを知りやがって⋯!


「な、な、あるわけないじゃん!!」


  「まじかー、うち結構もれるの知ってるよ」


「も、漏れる!?!?」


  「じゃあ、早速行こー!」






  「⋯⋯」


 連れてこられたのはプリクラだった。


 あー、死にたい。


  「そうそうこれ!めっちゃ顔盛れるんだよねー」


  「⋯」


「大丈夫?顔赤いけど」


「う、うるひゃい!」


「? 早速取っちゃおうか! ほら、入って入って」


  「にょ、にょえ!?」






 ⋯あぁ、また男としてなにか大事なものを失った希ガス。


 そんなこんなで、勘違いを起こしつつ学校に戻ってくるのであった。


 そして生徒会室に帰ってきてすぐ、


「あ、ていうか今日はこの辺りでいいよー、体験だしね!」


  「あっ、そうなの?」


  「うん、そだよー」


  「じゃあね」


  「うん、ばいびー」


 帰宅が決まったのであった。







「っていうことがあってさー」


「いいじゃんお兄ちゃん、いい感じにリア充じゃん!」


  これは充実しているのか⋯?


「お、おう」


  「てかプリクラ撮ったんでしょ?見せてー」


  「い、いやだよ」


  ——無理だ。


  自分が取ったプリクラを妹に見せれる兄などこの世に存在するのだろうか。


  いや、いないはずだ。


「み—せ—てー」


「いやだよ!」


  コイツ⋯


 強引に写真を奪い取ろうとしてくる⋯


  「いやガチでやめろって」


「見せてくれたらやめるよ!ってあ、」


  「あ」


 写真が落ちてしまった。


  どんな風にいじられるのだろう⋯


「お兄ちゃん⋯ ワンちゃん加工かわうぃーね笑」


「だ、黙れー!!」


そんなこんなで、TS二日目を終えるのであった。

前回ブクマしてくださった方々ありがとうございました!!正直誰も読んでくれないかなって思っていたので、だいぶ嬉しかったです!!

ちょっと最後の方がうまく書けなかったなという印象でした。いやはや、やはり小説を書いている人はすごいなと実感しましたね。

というか、TSものを書くとなると、どうしてもおにまいに似てしまいます...

展開を考えるのが難しいですが、ゆっくりながらも投稿していこうと思っておりますので、ぜひ温かい目で見守り読んで頂けると幸いです。

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