7「デート」
男の人と二人だけのデートとなると、いつ以来だろう?
少しお洒落して待ち合わせ場所へ向かう。
待ち合わせ場所に現れた彼を見てドキドキしてしまったのを気付かれない様にしなければ。
彼との食事は楽しい時間であった。
仕事での失敗談や、彼の幼馴染で親友でもある友人と遊びに行った際の少し驚きな出来事など、二人で談笑しながらの食事は今まで経験した事のないひと時であった。
その後も、彼とのデートは続いている。
彼は東証一部上場企業の総合職で、会社借り上げの都内のマンションに一人暮らししているそうだ。
ただ、数年おきに転勤があるそうで、来年には転勤になり何処に異動になるかは予想出来ないとの事。
彼の実家は過疎化のかなり進んだ地域にあり、ご両親は健在との事であるが、長女夫婦が同居して面倒を見ているので自由な独身生活を過ごしているそうだ。
ついでに、長女・長男夫婦が既に子供を産んでいるので、孫の顔見せにおいても余計なプレッシャーは無いとの事。
数年おきの転勤は大変だが、その他は非の打ち所がない理想的なお相手である。
ついつい、結婚の話をしてしまいそうになるが、グッと堪えて彼からの求婚を待っている。
そんなある日、彼から大事な話があるから週末に会えないかと連絡が来た!!
とうとうその日が来るのか!?
眠れぬ夜を幾晩も過ごし、一日千秋の思いで当日を迎えた。