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プロローグ

普通の日常

朝起きて飯を食い準備をして車に乗って仕事へ行く、仕事をして残業をして車で帰る

いつも通りの日常だった

運転中突如目の前に現れた車と衝突する

曲がり道をカーブしたのだろうか

衝突の衝撃で意識を失う


目を覚ますとそこは見知らぬ場所だった

大きな水晶のような柱が四角形に囲むように並べられている

上を見ると様々な色が混ざりあった空のようなものが遥か彼方まで続いている

地面は柱と同じような物で出来ていて自分の姿が反射している

そして一つだけ柱や地面と同じ材質の椅子が1つだけ置いてあった


『異界の魂よ』


どこからともなく聞こえる声

女性のような声だ


「……はっえ、誰てか何処」

『ふむ……そうだな人の言葉で言えば神とでも名乗れば分かりやすいか』

「神……?悪いけどそういうの信じてないんだけど宗教の勧誘?」

『信じる信じないなぞどうでも良い、我は神でそれ以外の何物でもない。貴様は人であろう?』

「あぁそうだけど」

『私が人の存在なぞ信じておらんと言おうと自らは人だと言うだろう? そういう事だ。さて、本題に入るとしよう』

「あぁ……な、なるほど? てか日本語?」


そう聞くと謎の上手く聞き取れない言葉で話し始める


『本題は話したでは送るとしよう』

「待て待て、分からないぞ」

『だろうな、次にくだらない質問回答をすれば貴様の魂を消し去る』

「なっ、理不尽な」

『不愉快だからだ。さて、貴様にはある世界で魔王を殺して貰う』

「魔王?」

『その世界において最強の存在、かつては魔術の王、英雄、勇者とも言われた者、今は世界を滅ぼす魔の王』


周りの柱が欠け始め欠片が目の前に集まりスクリーンのようにある男性の姿を映す

彼が魔王だとすぐに理解する


「なんでそんな人が魔王に?」

『本来は有り得ぬ異界の魂の介入、その結果世界その物に影響を与え、あるはずの無かった未来が生まれその道を辿った』


スクリーンに別の画面が映る

黒い何かを纏う獣の姿、何かの建物の中にある黒いクリスタルとそれを手に取る魔王の姿

そしてボロボロになった都市が映し出された

(これが実際に起きたことなのか)


「滅ぼしかねないってむしろなんで滅んでないんだ? こんな国1つを軽々と滅ぼせるような化け物相手に」

『封印されたからだ、ただ持っても後30年で封印は破れ世界は滅ぶが』


また画面が変わり今度は水晶に閉じ込められた魔王の姿が映る


「俺が勝てるのか?」

『勝てるのかではなく勝ってもらう。その為の器はこちらで用意した。魔王を打ち倒し世界のズレを修正してもらう』

「神であるあんたがなぜしないんだ?」

『神は観測する者、世界その物の流れには関与することはできない。関与するとしても基本は同じ世界に生きる者で行うが異物には異物で修正せねばならない』

「魔王は異界の人間では無いんだよな?ならズレた原因の異界の人間は無視でいいのか?」


ある少女の姿が映し出される

異界の魂を持つ人物、完全にイレギュラーな転生者


『そいつは味方だ。歯車のズレは魂の介入によって起きた現象であってそいつ自体が何かをした訳では無い。魔王という結果さえ崩せばいずれ未来は修正させる』

「な、なるほど?」

『あぁ魔王を復活させようとしてる奴らと魔王と一緒に四人の魔王の配下が居る。配下の方は封印されている』

「てことはその魔王復活させようとしてる奴の攻撃を阻止しつつ……いや、30年は封印されているのかならそこまで気にしなくても……」

『ふむ、言い方を変えよう。最大で30年、状況によっては……早ければ13年後に可能性がある』

「可能性?」

『封印が破壊される可能性だ。貴様は記憶を持ったまま生まれ落ちる、13になる年の初めからイルティリア魔術学園に通え』


大きな建物が映る、様々の施設がある

制服を着てる子供達が教室で授業や運動場で戦闘訓練をしている


「イルティリア魔術学園?」

『そこは異界の魂の持ち主が立ち上げ尚且つ最下層にて魔王を封印している場所だ、実力主義で実力さえ示せば学園長に会うことができる』

「会って協力しろと?」

『そうだ』


一呼吸置いて神は話す


『さて、ここまで話したがこれ以上の関与は出来ないのでなそれではそろそろ送るとしよう』


神がそう言うと光に包まれる


「拒否権はなしか」

『生まれ落ちた後は貴様で決めろ。30年の人生を楽しむも私の言う通りに魔王を倒すも好きにしろ。貴様の選択が何であっても私はこれ以上の関与は出来ぬのだから』


光に包まれて転送されたのを見送った神は気付く


『あっ、伝え忘れていたな。性別について、まぁ左程支障はないはずだ。それに器はあれしかなかったのだし伝えても変わらんか。……世界の命運は既に我が手を離れた。後は見守ろう勇気ある者の英雄譚を』


やがて辺りは静寂に包まれる


ーーー


異界の魂の介入をたった1人だけ理解する


「……希望か絶望か、どちらが来たのでしょうか。希望であって欲しいのですが私が見極めねばなりませんね」




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