Act.0 其の世界の始り
世界というのは無の中に在り、其の狭間には沢山の世界が在る。
世界も、其の天に住まう神々さえも創り出され、生まれては消えていく。
この世界もまた、無の境地より生み出されたもの。
其の世界には神々と、人間と、魔獣と、魔人と、精霊が存在する。
世界“ワルド”の創生者、天空に住まう万能なる神々“ジード”
賢き人間“ヒューマ”
美しき血肉を持たざる聖なる獣、精霊“ガーディア”
愛でられしは癒しの象徴、動物“アニマ”
聖と魔の間をゆく魔獣“マカル”
そして、人と魔獣の子と噂された魔人“マージア”
科学と魔術の入り交じった此の世界は、幾千年もの闘争を続けてきた。
ヒューマとマージア
二種の争いは終を迎える事無く今日に至る迄続けられていた。
見目形、ほとんどヒューマと同じと言っても過言ではないマージア。
ヒューマとの異点は、白い雪のような肌と鋭く尖った耳、
そして精霊の召喚、ガーディアと契約を結ぶをことが出来ない事であった。
ヒューマは、科学と魔術を駆使してマージアと戦った。
マージアもまた己たちの魔法を用い、マカルを従え戦った。
一見、ヒューマが有利な筈の此の戦いが終を迎えることが出来ぬ理由は、唯一つ。
マージアが不老不死が為。
ヒューマ達は幾度と無く彼等を封印してきたが、絶滅させる事の出来ない此の戦いに、終を齎すことは出来なかった。
増える事も減る事も無いマージアの存在は神々の悪戯か
それとも愚かな人間の過ちの象徴、戒めか。
それでも尚、世界は歩み続けてきた。
それは破滅への道か。
此の世界は、何処へ向かって歩んでいるのだろうか?
神々ですら知らぬ、此の世界の行く末を見届けよ。
其の物語栄光有れ――――――
壮大な設定にしすぎてしまった感が否めない・・・。