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「俺は気のせいと思い歩き始めた」 by黒田健太
俺は今日も体育館裏でツヨシとキャッチボールをしていた。
野球部に入る決意をした俺だったが、気がかりな事がある。
それは須堂高校野球部といえば毎年一回戦敗退の弱小高として有名なのだ。
三学年合わせてやっと試合ができるようになる人数しかいないため
練習をきつくしてやめられては困るという理由で練習をきつくできないので
強くならないという悪循環に陥っていた。
ネットで調べると5年連続で初戦コールド負けしていた。
聞いた話によると現在部員は4人しかおらず全員三年生らしい。
二年生は退学になったり、怪我したり、退部したりで
気がついたら一人もいなくなっていたらしい。
キーンコーンカーンコーン
昼休み終了のチャイムが鳴った。
俺たちはキャッチボールをやめて教室に帰り始めた。
俺はふと振り返えった。
視線を感じたのだ。
だが誰もいなかった。
俺は気のせいと思い歩き始めた。




