「多数決でテキトーに決めてくれ」 by増川浩二
俺たち須藤高校野球部は今年も夏の大会一回戦で敗退した。
なので三年生は引退した。
これで部員5人とマネージャー1人となり
また試合すらできない人数になってしまった。
やらなきゃいけないことはいっぱいあった。
まずは新キャプテンを決めなきゃいけなかった。
「多数決でテキトーに決めてくれ」
と増川監督はやる気0の発言を残し校舎に戻っていた。
「じゃあ一応多数決を取るか」
多数決の結果、俺がキャプテンになった。
俺はツヨシを推したのだがツヨシは辞退した。
キャプテンじゃなくエースがいいそうだ。
俺とツヨシと鬼塚は軽くキャッチボールしてから帰ることにした。
そしてキャッチボールも終わり3人で駅まで歩き始めた。
校門を出て少し歩いたところで4人の男が見えてきた。
その4人は全員須堂高校テニス部のユニホームを着ていた。
だんだん近づいていくとその光景に驚ろいた。
1人を3人が囲んで殴ったり蹴ったりしていた。
つまり俺たちは喧嘩もしくはイジメの現場に遭遇したようだ。
しかも4人とも1年生だった。
俺はそれを止めようと走り出そうとした。
するとそれよりも先に走り出した人がいた。
それは新田剛だった。




