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野球やろうぜ!!  作者: tanitani
3話 部員集め
16/37

「俺を抑えてみろよ」 by鬼塚明也

ツヨシに振り下ろされたバットは顔のすぐ前で止まっていた。


「なんで避けねぇんだよ」


鬼塚は最初から当てる気がなかったのではないか。


「なあ鬼塚。人を殴るのとボールを打つのどっちがいい?」


鬼塚は驚いた顔になった。

そしてその目はツヨシの目を見ている。


鬼塚もツヨシの人を変える力の虜になっちまったんだな。


でも鬼塚は強かった。

いや強がっているだけだろうか。


鬼塚は無理やり視線を外した。


「俺を抑えてみろよ」


鬼塚はそう言ってグランドへ向かって歩き出した。






俺とツヨシはキャッチボールをした。


今日も野球部は練習はない。


俺たちのキャッチボールが終わると

鬼塚はホームベースのところに立ち、バットを構えた。


俺はミットを構えて座り、ツヨシはマウンドに立った。


徳永はパソコンを取り出し鬼塚を見ている。


「三打席勝負だ!」


鬼塚が言うと


「全部抑えたらおれの勝ちだ」


ツヨシも返した。


ついに勝負が始まった。

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