母ちゃんが物理的に強いでござるの巻_後
俺「だいたいなんで傭兵なんだよ。他にもっと何かあるだろ」
母「火薬と硝煙の臭いが私を呼んでいるのよ」
俺「マンガでしか聞いた事ねーよそんなセリフ」
父「はっはっは、こう見えて母ちゃんは超が付く程のドジっ子だからな。家事もパートもドジり過ぎてもマトモにできないんだよ」
俺「マジかよ。なんだよその余計な萌え属性」
父「ただ戦闘技術は超一流なんだけどな」
俺「何でだよ。怖えよ」
父「母ちゃんがOLやってた時はお茶もマトモに入れられなくて何十回もズッコケて社長に熱々のお茶ぶっかけてたもんだ」
母「半分くらいわざとだったけどね」
俺「それでさっき俺に入れさせたんだ」
父「そんな訳で母ちゃんは傭兵以外に仕事が見つからなかったんだよ」
俺「ええー・・・」
母「ズズ・・・ところであんた達、頭下げた方がいいわよ」
俺「は?」
ズダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!!バリバリバリバリ!ダダダダダ!!
俺「うおおおおおおおおおおおおおおなになになんだあああ!!!」
母「恐らく母さんがこの前解体に追いやった武装集団の残党ね」
俺「ええー、ものすげー撃ってきてるんだけど、どうすんだよオイ。ここ日本だぞオイ」
母「どうやらここまでついてきてたみたいね。母さんドジっちゃった。てへ」
俺「てへじゃねーよ。全然笑えないよ」
母「いちいち殺りに来るなんて女々しい連中だわ・・・ズズ」
俺「なんでくつろいでんの。茶飲んでんじゃねーよなんとかしてくれよ」
母「時間外労働とかめんどくさいわね・・・」
俺「ピンチだから!家庭のピンチだから母ちゃん!」
親父「湯のみがあああ!!お父さんの湯のみわれたあああああ!!!」
俺「それどころじゃねーだろクソ親父!!」
母「ちょっとシメてくるわ」
俺「あの湯のみそんな大事だったのかよ」
母「じゃあちょっと行ってくるから。あんた達は隠れてなさい」
ガラガラ
俺「行っちゃったよ」
親父「湯のみが・・・」
俺「まだ言ってんのかよ。少しは母ちゃんの心配しろよ」
親父「大丈夫だ・・・母さんは強い人だから・・」
俺「お前本当しょうもないな・・・」
* * *
俺「・・・」
父「・・・・・」
<アイタカッタゼェエクソアマガァァァ ←家の外の音
<アンタダレダッケ
俺「・・・・・」
父「ズズ・・・」
<コレデオワリダクソヤロ-!
ズダダダダダ ヒュンッ
<ナッ?キッ、ヤツガキエタッ!?
俺「・・・・・」
父「ボリボリ」
<ヒッサツオカアサンチョップ
メコッ
<アヒッ
父「多分もう片付いたから様子見に行ってきて」
俺「外で凄い事起こってるのに描写をなあなあにしている気がする・・・」
父「気のせいだよ。全然気のせいだよ」
俺「様子見てくるか・・・」
スタスタ、ガラガラガラ
俺「おお・・・本当に退治してる・・・」
母「良い所に来たわね息子よ。この馬鹿を警察に突き出しといてちょうだい」
俺「分かった。って母ちゃんはどうすんだよ」
母「母さんはこのまま戦場に帰るとするわ。変なのもついてきちゃった事だし。なんかシラケたわ」
俺「勝手だな・・・、またこんな奴がウチ来たらどうすんだよ」
母「そうならないように根絶やしにしてくるわよ。じゃあね」
スタスタスタ
俺「なにそれ怖い」
ピタ
母「そうそう息子」
俺「は?」
母「メリークリスマス」
スタスタスタスタ
俺「母ちゃん・・・」
俺「今2月なんだけど・・・」
時差ボケでござる