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1.告白

初投稿です。試験的に投稿しました。

「あんた、セランのこと、好きなんでしょ。だったら俺でもいいよね?」

放課後の中庭。人気のない静かな夜であった。

夜の授業が続いたせいで辺りは暗いが、魔法照明が彼の夜に溶けそうな濃緑色の髪と涼し気な顔をはっきり照らしている。

ミレアが人違いするはずがない。

ミレアは魔導庁魔導戦術学院の二年生。

ベージュの髪をいつものように引っ詰めていたが、一日の授業で少し乱れている。

さっきまではそのことばかり気にしていたはずだ。

だが今は、突然の言葉に赤茶色の目を大きく見開いていた。

そしてすぐに、相手を勘違いしていたことに気づく。

「えっと……あなたは、その、セランじゃなくて、セリオなの?」

今年で十七になるミレアには、想い人がいた。

帰り道に「セラン」に呼び止められ、胸が痛いほど高鳴っていたのに——

呼び出したのは、彼の双子の弟だったらしい。

「どうだろう」

低く落ち着いた声でそう言うと、男は一瞬だけ視線を落とし、顔を上げたときにはミレアの好きな“セランの笑顔”を浮かべていた。

優しさと、ほんの少しの艶っぽさを混ぜた表情。

そして囁くように言った。

「ミレア、俺の恋人になる?」

男がミレアに近づいてくる。

魔法照明の光が、彼の黄色い瞳に反射して揺れる。

頭の中は疑問符でいっぱいなのに、好きな人と瓜二つの顔に迫られて、心臓だけが勝手に跳ねていた。

「セランは誰にでも優しいから、ミレアだけのものにはならないよ。だったら、そっくりな俺でいいじゃん。俺なら……」

言葉を区切り、低く囁く。

「ちゃんと、ミレアだけを見るよ」

ミレアは思わず後ずさる。

「ま、待って……そんな……急に……何が何だか……」

その瞬間、男は小さく笑った。

その笑みはセランの柔らかさとは違う。

どこか試すような、そして嘲るような色があった。

そしてミレアは気づいてしまった。

よくわからないけど多分自分が

“なめられている”

のだと。

その瞬間、プライドで夢が覚めた。

「ごめんなさい!じ、自分が好きなのはセランなので!」

勢いでセランへの想いを認めてしまったし、この男の意図も何もわからなかったが、とにかくこれ以上心を乱されるわけにはいかない。

「ごめんなさい!」

ミレアは一礼をして、中庭からさっさと逃げ出した。


残されたセリオは少し驚いた顔をした後、

下を向いて深いため息をついた。

顔を上げた時にはもう先程の優しい笑顔はない。

そして先程まで口説いていた男とはとても思えない冷めた顔で憎々しげにミレアの帰った方向を眺めた彼もまた、もう一度ため息をつくと寮への帰路についたのだった。


---


「ミレア、起きなさい」

「っ!ごめんなさい、リディア、すぐ起きる」

衝撃的な告白の翌朝。

ミレアは二段ベッドの上段で体を起こした。下段からは室長のリディアが冷たい声で呼びかけている。

寮は4人部屋の共同生活だ。

「はぁ……いつもより遅い。迷惑かけないでよね」

リディアは中央官僚の娘で、いわゆる上流階級。

出身国も違うし、本来なら話すこともないような相手だ。

だが魔導学院は“平等”を掲げており、各国・各階級の生徒を受け入れている。

とはいえ、実際に入学できるのは幼少期から魔法教育を受けられる家の子が多く、ミレアのような完全な平民は少数派だった。

「ごめんなさい、気をつけるね」

迷惑はかけられない。

ミレアは学院にいる間、ずっと背伸びをしている気分だった。


気分を切り替えなければ。

ミレアは水桶で顔を洗いながら、昨日の出来事を思い返した。

自分がどう振る舞えば事態が収まるのか考え続け、ほとんど眠れなかった。

セリオの言葉が頭の中で何度も反芻される。

(そもそもなんでセリオは私の気持ちを知っちゃったんだろう)

ミレアは双子とは授業以外の関わりがなかった。

ミレアごときが貴族出身の二人に関わるのは烏滸がましい——そう思っていたし、

いろんな国・身分の人間が集まるこの学院で、面倒事を起こして居づらくなるのは絶対に避けたい。


セランとセリオは双子であり、見た目も声も似ていて、昨日も最初と最後以外はセランと瓜二つだった。

ただ、恋愛の噂を聞くのはセランよりもセリオの方が多かった気がする。

(セリオは……私のことが好き……なわけないし、恋心を利用されて、からかわれてるだけ……か?)

セリオがそんな人間かどうかは知らない。

けれどミレアは、その可能性が高いと結論づけた。

---


ミレアがセランを好きになったのは半年前。


魔導戦術学院1年生の秋。

クラスを5つの班に分けたフィールドワーク実習でのことだ。

学院近くの林で、一泊二日のサバイバル実習。

セランとミレアは同じ班になり、食料調達を任されていた。

「うーん、なにもないね、ミレア」

「……そうだね、セラン」

当時のミレアは今よりも人付き合いが苦手で、セランにも必要以上に話さないようにしていた。

任された仕事が達成できなさそうなことで、胸がざわついていた。

「俺、食べられるキノコとか全然わからないんだよなぁ……っと、これは魔虫の跡かな。毒があるから気をつけて」

紫色に光る蜘蛛糸を見て、セランは少し顔をしかめた。 魔獣や魔虫は普通の動物より厄介な能力を持つ。

「ミレア、そろそろ虫食も考える頃かも」

「……できれば避けたいけどね」

(自分は良くても、虫なんて食べさせたくない。班の期待を裏切ることになる……)

当時のミレアは今より“失望されること”を恐れていた。

(早く何か見つけないと……)

焦って草むらに足を突っ込んだ、その瞬間。

頭上から小型の魔獣が飛びかかってきた。

「!!」

「ミレア!危ない!」

セランがミレアを押しのけ、代わりに腕を噛まれた。

すぐに二人の魔法で魔獣を取り押さえたが、セランの腕から血が流れている。

「セラン!血が……!ごめんなさい!」

ミレアは顔面蒼白になった。

(や、やってしまった……!気をつけてって言われたばかりなのに!)

セランは同じ出身国の貴族。

階級が違う相手に怪我をさせてしまった恐怖が胸を締めつける。

(どうしよう、貴族に怪我を……!というか、なんで私を守ったの……?)

パニックになっているミレアに、セランはあっけらかんとした声で言った。

「いや、大したことないし。てか、やったね!ミレア!」

ミレアの言葉を遮り、魔獣の尻尾を掴んで持ち上げる。そして、ニカッと笑った。


「ミレアが美味しそうだったおかげで、魔獣が一匹釣れたよ!」


「……え」


あまりに唐突な明るさに、ミレアはぽかんとした。

「あ……この魔獣、私を食べようと飛んできたの……?」

体長30cmほどの魔獣を見てミレアは言った。

「そう!ミレアが美味しそうだったから飛んできたんだよ!これで夜ごはん食べれる!」


本当に嬉しそうに笑うセランは怪我をしているのに、ミレアを責めるどころか、恐らく安心させようとしてくれている。さっと魔法で包帯を巻きながら、セランは言った。血は止まらない。


「だから、ね。そんな顔しないでね。ありがとう、ミレア」


その瞬間——

ミレアの胸の奥で、何かがふっと灯った。

(この人……底抜けに優しい)

こんな時に不謹慎かもしれないが、気づいた時には、もう惚れていた。


---


(自分、浅はかでちょろかったなぁ……)

このことは誰にも言わず、胸の奥にしまい込んできた。セランとどうこうなることを深く考えたことはない。ただ、見ているだけで毎日が少し頑張れる。それでよかった。


だから——

昨日のような状況は、想像すらしていなかったのである。


---


着替えを済ませ、魔力タグをセットし、朝食を終える。寮は学院と中廊下で繋がっており、そのまま学院に入ることができる。室長のリディアを先頭に、ルームメイト4人で教室へ向かう。朝に遅れるのは寮の部屋ごとに連帯責任となるため、完璧主義のリディアに従い行動することが多かった。ミレアは考え事をしながら石造りの廊下を渡り、教室に入った。


その時、例の双子が窓際に並んで座っているのが視界に入り、思わずミレアは思い切り目を逸らした。

「ミレア、今朝から調子悪い?大丈夫?」

「大丈夫!ごめんね、スーザ、心配かけて。ちょっとお手洗い行って気合入れてくる」

「遅れないでよ。ミレア」

「分かった。リディア」

ルームメイトが気を使ってくれている。これではだめだ。 普通に過ごす。昨日のことは忘れる。

そう自分に言い聞かせながら廊下を歩き、トイレで冷たい水を使い、顔を数回洗い頬を叩く。

「冷たっ!……よし!」

ミレアがセランを好きだろうが、みんなにとってはどうでもいいことのはずだ。今まで隠せていたのだから、これからも大丈夫。セリオの気まぐれにも付き合わなければいいだけ。何よりセランにだけは迷惑をかけたくない。

鏡に映った自分はいつもより頼りなげに見えたが、

気合を入れて廊下に出た——その時。

「あ、おはよう、ミレア」

「!!おはよう、セラン」

心臓が跳ねた。

同じくトイレ前の廊下にいたセランと目が合った。突然のことに頬が少し赤くなる。いつもならもっと完璧に隠せるのに。

「ミレアも寝癖を確認しに来たの?」

柔らかくて温かい笑顔。ミレアは何度もこの笑顔に救われてきた。昨日あんな事があったが、今日も頑張れそうだ。

「今日の実技、同じ班だよね。よろしく」

いつも通りの声。いつも通りの優しさ。

「うん。よろしく……」

顔を見られたくなくて、ミレアは軽く頭を下げた。

「ミレアは魔力が大きくて綺麗な光が見れるから、いつも楽しみなんだよね」

俺の魔法は少し味気ないでしょ、と小さな火を出して笑うセラン。

知らないのだろうか。昨日、双子の弟が何をしたのかを。セランとセリオは一緒にいることが多いが、どこまで共有しているのか分からない。


「ありがとう。セランの正確な制御術の方がすごいと思うよ。じゃあ、また後で」

そう言ってミレアは誤魔化すように去ろうとした。

「あ、ちょっと待って、ミレア」

セランがミレアの腕を取り、覗き込んでくる。

「っ!ど、どうしたの」

「んー、顔にゴミが」

セランは顔を近づけてくる。

「ちょっと、待って!」

突然のことにミレアは心臓は爆発しそうになった。

普段ここまで接近することはない。 顔の赤さを隠しきれないし、心臓が煩い。嬉しいことではあるが流石に、誰かに見られてもまずい。振り払おうとした——その瞬間。


「やっぱ分かんねーじゃん」


至近距離でミレアの顔を覗き込みながら、目の前の男はセランの顔で言った。

一瞬呆けたミレアはその後腕を振り払い、2歩後ずさる。凝視した男の顔は、いつもの優しいセランの顔から、人を嘲るような顔に変わっていた。


「え、セ、セランじゃない?」

混乱して顔の血の気が引いていくミレアを見て、セリオは笑い出した。

「はは!さっきまで真っ赤だったのに青くなっちゃったね」

それはセランの笑顔とはまったく異なる、初めて見る顔だった。

バカにしに来たのだ。

昨日の今日でセリオははミレアの恋心を笑いに来たのだ。混乱と恥ずかしさと怒りで、ミレアは再度顔が真っ赤になっていく。どうにかなりそうだった。

セリオは冷たい顔でミレアを見ていた。

しかしミレアも、この理不尽な仕打ちに怒りが勝った。

頭の中でセランの笑顔を思い出し勇気をもらいながら、ミレアは声を絞り出した。

「わ、私のことは、放っておいて!」

普段こんなに感情的になることはない。慣れておらず声が裏返る。

それを聞いたセリオはため息をついた。

ミレアを馬鹿にするような目で見ながら、早口で続ける。

「周りに怯えてるくせに、裏でこそこそチラチラセランのこと見てさ、鬱陶しいったらないね。セランは気づいてないかもしれないけど、そんなんでセランの周りに来ないでもらえる?目障りなんだけど。俺とセランの区別も付かないくせに、セランを分かった気になって勝手に理想を押し付けて幸せな気持ちになんないでくれない?セランが消費されて可哀想だよ。」

「な!」

「それにあんたセランとどうなりたいわけ?その身分差で付き合えるとでも思ってるの?さっきもセランと同じ顔に近寄られて喜んでんじゃん。女の顔してさ、期待したんでしょ、浅はかで、卑しくて、気持ち悪い」

「っ!」

それはとんでもない侮辱だった。

そして、セランの優しい顔を再度貼り付け、ミレアにとどめを刺しに来た。


「俺、ミレアが大嫌い」


「!!」

「だからほら、諦めれるよね?そろそろ行かないと、怖い室長に怒られるよ」

先程までのことがなかったかのように穏やかに笑い、

セリオは教室の方へ去っていった。

「な、なんなの……」

ミレアは昨夜から続く衝撃に脱力し、へなへなと壁に寄りかかった。


--


午前の講義が終わり、教室のざわめきがゆっくりと広がる。

ミレアはノートを閉じ、朝から胸の奥に残る動揺を押し込んでいる。朝の出来事は消えていない。だが周囲はいつも通りだ。

(私、本当はどうしたいんだろう)

セリオの真意は分からないが、セリオの言う通りにこのままセランのことを素直に諦めることを考えると胸が痛んだ。

(セランのこと好きなのに、セリオを見抜けなかったのも最低だ……)

自分の恋心はそんなものだったのかと心底悲しくなった。

しかし、なんでこんなにセリオに振り回されなきゃいけないんだ。

ミレアのため息は教室のざわめきに溶けていった。

「ミレア、次の実技一緒の班だし、作戦会議も兼ねて一緒に行こ」

他の班員と共に声をかけてきたのはセランだった。

思わず、本物のセランか、疑ってしまう。

いつもの、柔らかくて温かい笑顔。言葉に計算はなく、ただ自然に人を安心させる力がある。セランという男は、誰にでも分け隔てない太陽のような人間であった。

「セリオ、準備しよーぜ」

視界の端にクラスメイトと話すセリオの姿を目に収めたミレアは、セランを疑ってしまったことを申し訳なく思いつつ、間違いなく目の前の男は本物のセランだと安堵する。

セランといるところをセリオに見られることを気にしながら廊下に出ると、春の光が石造りの床を淡く照らしている。壁に埋め込まれた魔力タグの同期装置が淡い光を放ち、歩くたびに微かな振動が伝わる。学院の建物は魔力を扱うための設計が随所に施されており、日常の景色が学びの道具になっていることを、ミレアは改めて感じた。

「今日の実技、魔力流動だよね。ミレアの光、綺麗だから先生に褒められそう」

「そ、そんなことないよ……」

「あるよ。俺、ミレアの魔力好きだよ」

さらりと人前で言われるその言葉にじんわりとミレアの胸が温かくなる。セランは恐らく何も知らない。ミレアの好きになったセランは、セリオの一件を知った上でこの対応ができる人間ではないはずだ。

セランの優しさはいつも自然で、計算も何もない。だからこそ、ミレアはそんなセランが好きだった。

この気持ちは……セランにとって迷惑なのだろうか。

セリオの言い分ではそうらしい。

半年の間こっそり恋心を抱いていたが、告白をしようと考えたことは無かった。貴族との関わりは、学院内であらぬ噂を生むし、今のままで十分幸せだったからだ。


---


実技棟で準備をしていると、セリオがクラスメイトと談笑しているのが見えた。表情は穏やかで、声も柔らかい。外から見れば、彼は完璧に“セランの生き写し”だ。ミレアが視線を向けた瞬間、セリオの目が一瞬だけこちらを捉えた。ほんの一瞬。すぐに笑顔に戻り、周囲の空気に溶け込む。

(今の……絶対、私に向けた目だ)

確信は持てない。

でも、今日の悪意を知ってしまった今、

その一瞬の視線が胸に刺さる。

「あれ、今日の設定うまく行かないな、ミレア、見てくれない?」

セランが隣で魔法を調整するのに使う魔力タグをいじりながら話しかけてくる。 頼られてミレアが少し嬉しくなって近づこうとした、その瞬間。

「兄さん、ちょっと確認しておきたいことがあるんだけど……って、あれ?スイッチ入ってないよ?」

セリオが自然な動作で二人の間に入ってきた。

「あ、本当だ、はは、ありがとうセリオ」

「もう、うっかりだなぁ、セランは」

声は穏やかで、周囲に聞こえるように言っている。

だが、その言葉の裏にある意図は、ミレアにははっきり分かった。

(……調子に乗るな、ってこと?)

セランは、弟が割って入ってきたことに気づいていない。むしろ嬉しそうに笑っている。

「あ、俺もスイッチ忘れてた!セランのお陰で気づいたよ!ありがとな。助かった!」

二人は仲良く笑っている。そしてそのまましばらく一緒に作業をしていた。


(……セリオって、セランのこと、すごく見てる)

自分の準備もしながら改めてセリオを観察していたミレアは気づいた。

セランが笑うと、セリオも笑う。

セランが困ると、セリオも同じように困る。

双子だから、2人の容姿は似ている。だが、髪形から服装の着こなしまでここまで一緒になることはあるだろうか。そう言えば二人は成績も、驚くくらい同じだった気がする。


これが意図的なものだとしたら。


周りは二人をそっくりな微笑ましい双子と思っているが、昨日今日とセリオの異常な様子を見たミレアは同じようには見れない。

(これって……兄弟仲がいいっていうより……)

執着に近いものを感じた。

(そして、セリオは私のことも見張ってる……)

いつからそうなのかは分からない。ずっとセリオの理不尽な悪意にさらされていたことを想像し、ミレアは全身に悪寒が走った。


セリオが去った後、ミレアは小さく息を吐いた。

(こんなの息苦しすぎる)

大好きな兄に変な虫がついて欲しくないのであろうセリオの言い分は多少は分かるが……

「ミレア、今日もよろしくね」

授業直前にセランが話しかけてきたのにミレアはぎこちなく笑いながら答える。セランの笑顔は変わらず温かく、何も知らないままミレアを励まし、気持ちを強くする。

(セランにはヤバい弟がいる、それでもやっぱり私はセランが好きだ……)

今この瞬間もセリオがこちらを気にしていることにミレアは気づいていた。そして、ミレアはセリオは自分の恋敵なのだとようやく気づき、無性に腹が立った。

(セリオの言うとおりになる筋合いはない。)

この気持ちが迷惑なのだとしたら、セランにバレなきゃいいのだ。最悪セランと話せなくてもいいのだ。内面までどかどか踏み込んでくるセリオの潔癖性など知ったことか。


表面上はセリオに従ってやる。

でもセランへの恋心は捨てない。


--これは私の内面の尊厳の問題だ


ミレアは密かに内面だけはセリオに対抗する決意をした。


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