ダンジョンの対応
さて、地下2階に行こう。
スキルポイントが少ない今、変な罠を踏んだら命にも関わるし、気をつけながら、スキルポイントを貯めよう。
地下2階は、うす赤い水晶の洞窟になっていた。
地下2階も灯りの心配はなさそうだ。
地下2階で現れたのは小さいゴブリンだった。
俺のひざくらいの大きさしかない。
スキルコピーを使っていく。
気配察知(極小)を獲得した。
ゴブリンは、足に取り付いて、ズボンに噛み付いたりしてきた。
俺は、ゴブリンを壁に叩きつけて3回ほどぶつけると角と魔石を残して消えた。
ゴブリンの耐久力が強いのか、俺の攻撃力が弱いのかおそらくどちらともだろう。
スライムの時より、苦戦した。
その後、ゴブリンを10体ほど倒してLV7に上がった。
2階でも宝箱を見つけた。
2階の宝箱は外から見て、試しにスキルコピーをしたら片方から睡眠霧(極小)を獲得した。
地下2階のマッピングをして、地下1階に戻り寝る。
そんな状態で、40体ほどさらにゴブリンを倒し、LV9に上がった。
ステータス
山田一郎 38才
LV9
HP200/200
MP200/200
攻撃1
防御1
魔法攻撃1
魔法防御1
素早さ9
知力1
運10
ステータスポイント0
スキルポイント60
スキル
スキルコピー(成功率5%)
物理打撃ダメージ半減
体内解毒(極小)
毒耐性(極小)
毒霧(極小)
睡眠霧(極小)
気配察知(極小3/10)
スライムの物理打撃ダメージ軽減は、50%になった時点で、物理打撃ダメージ半減に変わった。
ゴブリンの気配察知は、3/10と表記されているし、10/10になったら、一段回上のスキルになるのだろう。
久しぶりに自宅に帰る。
どうやら、栄養バーのみの暮らしを4日、続けていたようだ。
顔がやつれていた。
シャワーを浴び、ひげを剃り、歯を磨き、洗濯をしつつ、パジャマに着替えて布団に飛び込む。
朝日が、顔に差し込んでいるが関係ない。
その日は夕方までぐっすり眠っていた。
夜は久しぶりの外食だ。
ファミリーレストランでハンバーグとライスを食べる。
秋の満月とそれほど賑わっていない夜の街を自転車でアパートに帰る。
信号待ちで、高校生がダンジョンの話をしていた。
「今、ダンジョン見つけたら政府から報奨金出るらしいぜ!」
「うそ!いくら?」
「10万円だって!」
「10万円はでかい!でも、報告しないで、潜るのもありだよな。」
「それな!でも、勝手に潜ると怒られるみたいよ。」
「うへー。めんどうくせえ。」
…俺は聞かなかったことにした。
家に帰ってから、調べるとダンジョンについて色々な話が出ていた。
しかし、先ほどの高校生が言っていた以上の情報は出てこなかった。
政府に報告されたダンジョンもいくつかあるのだろうから、政府の中で、スキルポイント1000の鑑定スキルを持っている人がいてもおかしくない。
俺のステータスが見つかるとややこしいから、しばらくダンジョン生活が邪魔されないように、栄養バーと1日の野菜を買い込んでおこう。