1話 "半吸血鬼の誕生"
「また吸血事件か、物騒な世の中になったよな。」
と言いながら僕こと"ルカ"はテレビの電源を切る。
吸血鬼、ある日突然現れた。血を吸う鬼だ。吸血鬼は吸血鬼系のお話しとかと同じで昼間は太陽で焼け死んでしまうため。昼は安全だが、夜になると話は別だあいつらは血を吸うために夜の世界をさまよっている。
「もう夜だけど、なんかお腹空いたな。でも、僕の家今カップ麺切らしてんだよな、仕方ない、危ないけどコンビニ行くか。」
やっぱり夜道は怖いな。吸血鬼と遭遇したらどうしようか。でも、生まれて1回も吸血鬼なんてのにあったことは無い。そう思うとなんだか余裕が出てきた。
僕は自分は吸血鬼になんて絶対会わない強運の持ち主だと思い込み。無事に吸血鬼と会わずにコンビニでカップ麺を買えた。
「ん?」またスキップで帰っていると少し奥の場所で誰かが倒れているのが見えた。
僕はまさか……と思い、倒れれてる人の場所まで全力で走って向かった。そして生きてるかどうか、脈を取って確認しようとした瞬間、体が動けないくらい急に重くなった。なんだこれ……体が重い……‼僕が起き上がろうと必死に重さに抗っていると、倒れてた、人だと思っていた者は起き上がった。
「本当人間って馬鹿だよな。こんな罠に引っかかるなんて」とそいつは僕のことを見下ろしながら言う。
「あんた……なんなんだよ……」必死に謎の重さに抗いながらと僕はかろうじて言葉を振り絞る。…
「まだわかってないのかよ人間。いいかお前はな
騙されたんだよ。この、"吸血鬼"にな!」
「っ!?」
嘘だろ、本当に吸血鬼とあってしまうなんて
本当に吸血鬼がいたなんて……
すると次の瞬間僕の骨がバキバキと音をたてる。
「うっ……あああああ」
謎の重さがさらに増し僕の骨は折れてしまった。
「おお、痛そうだな」
と言いながら目の前の男、いや、吸血鬼は僕のことを面白そうに笑う。
するとまた、骨がバキバキと折れてるのを感じるいや、違う砕けてる!
「ああああああああ!!」
僕は声にならない悲鳴をあげる
「はっ、そろそろいいかな。もうそれだけ折れたら仮に俺から逃げたとしてもすぐ死ぬだろうな。ただ死ぬなんて勿体ないよな、だから俺が血を1滴残らず飲み干してやるよ。」次の瞬間吸血鬼は血を吸おうと僕の所へ身を乗り出した。
あぁ、こんなことなるくらいならカップ麺なんて買いに行かなきゃ良かったな。
しかし、吸血鬼が僕の血を吸おうとした瞬間爆音が鳴り響くと同時に吸血鬼は吹っ飛んで行った
その瞬間体は軽くなったが痛みでとても動けたもんじゃない。
「最近、ここら辺で吸血事件が多いと思ったら。君か、犯人は。」
「だからなんだよ!別に吸血鬼が人を襲って何が悪い‼️」
「だが無意な殺傷は良くないぞ。それにあまりにも事件を起こしすぎたら。"学園"が動く。」
「ちっ、まあいいぜ。俺はお前とはあまり戦いたくない。だけど次狩りの邪魔をしたら許さないからな」
そう言いながらその僕を襲った吸血鬼は去っていった。「生きてるか、少年?」 と僕を助けられた。どうやらさっきのやつと同じ吸血鬼らしいやつは言った。
「は……い……」と僕は途切れ途切れで言葉を絞り出す。
「はは、生きてるけどこれは酷いな。あと少しで死んでしまうな。」と吸血鬼は何か考えた素振りを見せた後。ふたたたび口を開いた
「なぁ少年生きたいか?」僕はコクリと頷く。
「吸血鬼になってでもか?」吸血鬼?自分もあの化け物になるというのか?でも、このままだと死ぬよな。
そうして、僕はまたコクリと頷いた。
「そうか」
そうするとその吸血鬼はどこからがナイフを取り出し自分の手首を切った。すると、当たり前のように血がボタボタと垂れる。
そして、そいつは僕の口を無理矢理開けてその血を流し込む。「うっ」と僕は吐きそうになるも、何とかその血を飲み込む。しばらくすると痛みが引いて体が動かせるようになってきた。
「成功のようだな」
とその吸血鬼は言った。
しかし、僕もこれで二度と日の下には出れないし、命を狙われるのか……そう思うとなんだか少し悲しくなってきた。
「後お前はただの吸血鬼では無いぞ、半吸血鬼だ。」
僕は訳が分からず
「へ?」という思わず素っ頓狂のような声を出すのだった。