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七十五話『鉱石場へ』

「テイトさんの魔証石も魔人に壊されてしまったので、作り直す必要が有るのですが」 

「あ、こちら良かったらどうぞ」


職員さんが用意してくれたお茶を受け取る。

「すみません、あざま〜す」

「ほい、ミルフ」


「どうもっす」

ごくごくごく…ホッと一息。あっちの方で職員さん達も休憩してらぁ。どこかに行っていたアルフさんも戻って来た。話に戻る。


「魔証石を製作するためには"魔鉱石"と言う鉱物が必要なのですが、その魔鉱石を採掘する鉱石場に"ある魔物"が棲み着いてしまったようで、採掘作業が難航しているようなのです…」


「ある魔物?」


「はい」

「通常その地域には生息しないはずの魔物で、気性も通常よりも荒く、非常に凶暴だそうで…」


ホロの話を一緒に聞いていたアルフがピクリと反応した。通常生息しないはず?非常に凶暴な魔物?もしやアイツの仕業か?有りえねぇ話じゃねぇわな。


「冒険者ギルドに討伐依頼を出して、何度か討伐に向かって頂いているのですが、結果は思わしく無く…現在も討伐の見込みが立っていない状況ですわ」


「そうですか…大変なんですねぇ」


「それで昨日テイトさんの魔証石を作るために使った分が最後で、材料が無くなってしまいました」


「えっ?!そうだったんですが?!そんなに貴重なモノだったなんて」

「あっ!じゃあ僕の魔証石は…」


「はい、なのでいつ再製作に取り掛かれるか分からないんです」


「そっか残念だなぁ〜いや…だったら!」

「僕達でその魔物をやっつけちゃいましょうよ!それで解決じゃん!」

「ねっ!ミルフ!アルフさん!」


二人の様子を確認する。浮かない表情のミルフが口を開く。

「オレは協力したいっすけど…」

「姐さんどうするっすか?」


「アルフさん?」


「これから魔証石が無いと入れねぇ国も出てくるしな」

「…いいぜ、その魔物の討伐協力してやる」


「本当ですかアルフさま?!」

「アルフさまに協力して頂けるなんて、百人力ですわ!それでしたら…」

「討伐に向かうのは、明日で良いですか?」


「オレと姐さんは今日何もして無いし、テイトが良いなら今からでもいいっすけど?どうするっすかテイト?」


手を開いて閉じて。腕を回して、屈伸くっしんして。うん!魔人と戦った後だけれど、どこにも異常が無さそうだぞ!今からでも大丈夫そうだ!

「僕も疲れてないし…いまから向かっちゃいましょうか!」


「そうですか!分かりました!」

では鉱石場の担当者に連絡しておきますわ」

「その間に私から棲み着いている魔物について説明を…」


職員さんに連絡を入れてもらった。今日も依頼を受けた冒険者がギルドから来て、討伐に向かう事になっているらしい。その冒険者達に少し待っていてもらって、一緒に討伐に向かう事になった。


と言うわけで早速鉱石場に向かう!センターを出てホロさんと職員さん達に別れのあいさつ。並んでいるホロさん達。


「アルフさま・ミルフさん・テイトさん、助けていただいて感謝しています」

「魔物の討伐、どうぞよろしくお願い致します」

「どうかご無事で帰ってきて下さい!」


「ホロさんありがとうございました!」

「職員のみなさんも!」

「頑張ってきまぁす!」


ミルフは異空間に戻り、アルフが黄色い鳥タクシーを呼び出す。タクシーの背中にまたがり、目的地の鉱石場を目指して飛び立った。


鉱石場は決して近い距離では無いですが、タクシーに乗ればひとっ飛びでしょう。ちなみにタクシーが飛行している間は魔人からの攻撃に備え、周囲をアルフさんの【完璧(かんぺき)】によって覆われた状態ですよ。


あっ!そんな事言っているとほら!見えてきました鉱石場!へぇ〜思ってたより大きいなぁ。入り口は…あっちかな?


はい無事着陸!タクシーにお礼を言いまして。入り口に誰か居るぞ?行ってみよう!

「こんにちは!」

「魔物の討伐に参加する方ですか?」


さわやかな挨拶あいさつだ!鎧を着た若い男性。冒険者ギルドの人なのだろう。こっちも挨拶だ!

「どうも〜お待たせしましたぁ〜」


「ん?君たちが討伐に参加するのか?」

「子供?それと幼い女の子じゃないか!」


若い男性よりもさらに重厚な鎧に身を包んだヒゲの男性。怪訝けげんそうな、信用出来ないと言いたげな表情。そのセリフは!あきまへんわ!やっぱり…!


アルフの顔を確認。みるみる怒りの表情へ変わる!今にも男性に飛び掛からんとしている!男性とアルフの間に飛び込むテイト!

「ウガー!アタシは女の子じゃねぇ!」


「アルフさん!(おさ)えて!どーどー!」 


わちゃわちゃする。しばらくして。

「ふぅ〜アルフさん」

「落ち着いたみたいですねぇ」


「…ふん」


「あの?お兄さん?それ…千切れてますけど大丈夫なんですか?」


「はっはっはっ!」

「いえ、全然大丈夫じゃないです…」


「えっ?そうですか…」

心配そうな表情の女性。僧侶っぽい衣装。この人も冒険者なのだろうか?


若い男性が口を開く。

「それはそうと今"アルフさん"って?それに白いローブに緑色の髪と瞳…」

「まさか?!あの"完璧の魔女"アルフ・ミューシャ様ですか?!」


「…あぁ」

男性の質問に小さく答えるアルフ。それを聞いていたテイト。ん?"それはそうと"って…まぁいいけど。アルフさん!やっぱり有名人のようだ!僕も鼻が高いですな!へへ。

お読み頂きましてありがとうございました。


どーどー!


「なんか面白かったよー!」

「続きが気になった!」

と思って頂いた親愛なる読者様へ…


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